ARENA
country: UK - England
style/genre: neo-prog, prog rock, symphonic rock
website: http://www.verglas.com/ArenaWorld/arenaworld.html
related bands/artists: Pendragon, Shadowland, NEO, Karl Groom (Threshold), Marillion, Kino, John Jowitt, etc.
similar bands/artists: IQ, Marillion, Pendragon, Ayreon, Pink Floyd, Genesis, Threshold, etc.
artist information: 英国の重鎮Neo-Progバンド。Clive NolanとMarillionに在籍していたMick Pointerの2人を中心として結成。



Arena - The Visitor
Verglas Records
(1999)

Pendragonでお馴染みのキーボードプレーヤーであるClive Nolanが中心となって結成されたArena。多くのネオプログレ・ポンプ系とはまったく違う、スリリングで緊張感あふれるプログレッシブ・ロックを、よりモダンなアプローチで展開している期待のバンドであります。あまり日本では評価は高くないようですが、このサウンドに嵌れば、いかにこのバンドのミュージシャンシップやソングライティングのレベルが高いか実感していただけると思う。一応Marillion, IQ, Pink Floydなどといったイギリスのプログレ系サウンドやポンプ系音楽の流れを組んでいるが、それを一歩も二歩も進めており非常に高品質なサウンド・プロダクションと音楽にまとめあげているのが素晴らしい。もちろんShadowland, Casino, PendragonなどでおなじみのClive Nolanが携わっているのでキーボードサウンドが音楽を盛り上げる主軸となっているが、John Mitchellによるギターのサウンドもややヘヴィーに絡んできていてそこがまた心地良かったりする。ボーカルが昔のMarillionに近い感じなので、聞き手によっては好悪が分かれるところだが、それも愛嬌というかネオプログレの伝統ということで目くじらを立てない人にはツボにはまったシンガーの歌唱といえよう。こういう点からしてPeter GabrielFish系の英国風な歌メロを味わえるのが味噌。幻想的なキーボードのソロやメロトロン風なサウンドが、物語に色彩を添えているところが特徴であります。この手の音楽をプレーしている中では、抜群のわかりやすさである。個人的にはかなり気に入ったネオプログレ系のひとつです。回数を重ねて聞いていくうちに、よさがドンドンとアップする作品です。僕の中では、既にお気に入り盤の一つとなりました。(購入盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤


Arena - Immortal?
Verglas Records
(2000)

英国Neo-Prog Rockシーンにおいて重要な役割を果たすArenaがリリースした通産5作目となるアルバムです。個人的には前作のThe Visitorが非常に素晴らしい出来で感銘を受けただけに、このアルバムにも大いなる期待を持って聞いてみました。このなんていうか「パンパース風なオムツを穿いたおじさん」アルバムジャケットだけ見ると、一体どんな音が飛び出すのか?という感じですが(笑)、作品の内容は全体的にドリーミーでシンフォニックなテイストを含んだ良質のNeo-Progサウンドです。日本では中々Neo-Prog系のサウンドは高く評価されない傾向にありますが、柔和で暖かく包み込むサウンドなので僕は非常に気に入っています。序盤はThresholdに通じるようなパワフルなProg Metal的なサウンドが登場します。前作オープニングの"Crack In The Ice"や中盤で登場するアンサンブルが大活躍の"Blink of An Eye"辺りでも既にProg Metal風味が強くマジェスティックで極上なアレンジが楽しめただけに、この後が楽しみになりました。しかし、2曲目・3曲目と聴き進めていくとアコースティックなサウンドや大人しめのものも目立ちますが、19分にも及ぶ”Moviedrome”等ではエピックでドリーミーな大作指向も用意されており、非常にプログレ〜シンフォニックロック的な堂々たるものまであります。僕も最初そうだったんですが、メタル系のサウンドに親しんでいる人には一発目のインパクトは弱い・あるいは大変地味かもしれません。最初の印象は、きっと「物足りない」と感じる人が多いと思いますが、そこで諦めてしまうとArenaの魅力、というかネオプログレ〜ポンプロック系が本来持っている素晴らしさを見失ってしまうことでしょう。じっくり取り組むとArenaの音楽は大変心地良いはずです。上で挙げたThresholdを始め、Shadow GalleryAyreonPink FloydそしてGenesisの音楽に興味を持っている人やRPGの音楽が好きな人に案外アピールするかもしれません。Neo-Prog系タイプの音楽は、大抵プロダクションの作りが丁寧でありKeyboardやGuitarを中心にドリーミーで意外と起伏もあります。自分のように一旦嵌ると、これがたまらなく楽しめると思いますよ。前作同様で、じっくり盛り上げ系の王道アルバムといっても良いでしょう。当然Neo-Prog系のファンの間では、大変評価が高いアルバムとなっています。いつのまにやら、自分にとってはArenaは気になってしょうがない好きなバンドになりつつあります。(プロモ盤Review)

Discography:


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