AFTER FOREVER
country: Netherland
style/genre: Gothic Metal, Symphonic Metal, Dramatic Metal, Atmospheric Metal, Prog Metal, etc.
website: http://www.afterforever.com/
related bands/artists: Epica, Within Temptation, Star One, Ayreon, Sun Caged (Joost van den Broek), etc.
similar bands/artists: Within Temptation, Ebony Ark, Tristania, Dreams of Sanity, Without Face, Theatre of Tragedy, etc.
artist info: Beauty & Beast系ボーカルの対比とボンバスティックな演奏が特徴。



After Forever - Invisible Circles
Transmission Records
(2004)

オランダ出身のシンフォ・ゴシックメタルバンドによる通産3枚目の傑作。1stアルバムをリリース以降、雪だるま式にゴシックメタルや女性ボーカルを要するMetalバンドのファン層を取り込んでいき、現在ではオランダを代表するゴシックメタルバンドの一つとして大きく台頭してきている有望株です。アムステルダム市内にある大手レコード店FAMEでの売上セールスで、見事第1位にも輝いており、大きくディスプレーでも紹介されておりました。1stでもテンションの高いシンフォ・ゴシックメタル作品を作っておりましたが、この3rdも非常に素晴らしい出来に仕上がっております。あくまでも個人的な意見でありますが、ひょっとしたらInvisible CirclesAfter Foreverにとって現時点ではベストな作品なのかもしれません。Invisible Circlesは、家庭や愛の意義などに焦点をあわせているように思いました。父や母から愛を受けることなく育った疎外感や絶望感などが、主人公の少女の目を通して展開されていきます。

After Foreverは、ひょっとしたらProg Metalを主に好むファンやリスナーには余り聴きなじみの無いバンドなのかもしれません(・・・いや、そうでもないか・・な?)。ゴシックメタルという言葉から連想されるものは、耽美的なものであり、沈鬱で内に落ち込んでいるかのような音楽性を連想される方も、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。実は、ここでこっそり良いことを教えちゃいます(笑)。既にご存知の方もいらっしゃると思いますが、実はゴシックメタル系・・・もっとフォーカスして見て行くと、特にシンフォ・ゴシックと呼ばれるタイプのバンドやアトモスフェリック系メタルバンドの中には、Prog Metalファンに大いにアピールするバンドが少なくないのであります。今回紹介する、このInvisible Circlesはサウンド的にはゴシックメタルと大きく括られるタイプの音楽性だと思いますが、さらに楽曲を色々と聴いていくとProg Metal的要素が濃い、硬質なギターリフでザクザクと切り込んでいく場面やスリリングな演奏が散りばめられているのであります。このアルバムに関しては、シンフォニックタイプのゴシックメタルを装ったProg Metal的なサウンドがたくさん楽しめるのであります。もしくはシンフォニックメタル系統に興味を持っているKamelotRhapsodyのリスナーをも振り向かせる楽しめる要素があるようにも思います。僕個人は、このアルバムを初めて通しで聴いたときは、かなり新鮮でありました。

おそらく、このアルバムは彼らの中でも大きなターニングポイント的作品と言えるでしょう。普通ゴシックメタルと言うと、ドレスで綺麗に着飾った美人ボーカリストがオペラティックに歌い上げ、野獣咆哮タイプの男ボーカルとリードを分担し、欧州的なメランコリックなテーマを元に、ダークなミディアムテンポの楽曲ばかりが並んでいるという印象が私の中では強かったわけです。基本路線や核となる部分は、After Foreverもそういったグループとしての属性は充分備えておりますが、一つに括れないバラエティあふれる内容を、この作品で上手く取り込んでおります。Floor Jansenのソプラノ・シルキーヴォイスが、言うまでもなく大きな武器となっており、その美しい容姿と相まって魅了されることでありましょう。数年前と比べると、格段の成長を遂げており、非常に将来性の高いシンガーであります。After Foreverのようなタイプは、比較的一般のMelodic Metalリスナーにアピールするものを持っているだけでなく、割とコンプレックスな演奏形態も登場しますし、ドラマティックなストリングスやボーカル〜クワイヤーなどの使用も大胆に盛り込み、とてもゴージャスでボンバスティックなシンフォサウンドのオーラに包まれているのが特徴でありましょう。また、このバンドはキーボードプレーヤーのセンスも大変素晴らしく、Prog Metalタイプの鍵盤奏者に大変近いものを持っております(ちなみに、このアルバムを最後にこの鍵盤奏者はバンドを去っております)。

とにかく全編に渡って、どの楽曲もフックが満載ですし、演奏やプロダクションにも大変気を遣っている様子が伺えます。ゴシックメタルを主に好むファン層の中には、これまでの路線と少し異なるニュアンスやProg Metal的パーツが随所で登場することから違和感を持っている人もいらっしゃると聞いたことがあります。しかしながら、Prog Metalファンで「ゴシックメタルも面白そうだな?」と考えておられる方には、After ForeverのInvisible Circlesは大変味わい楽しめる作品だと思います。僕は、このアルバム非常に楽しむことが出来ました。ただし、気をつけていただきたいのは、Death Metal的な野獣咆哮ボーカルも、登場するのでその辺りが辛いと感じられるかもしれません・・・ですが、Within TemptationTheatre of Tragedy辺りも好まれる方には問題なく受け容れてもらえると期待しております。テクニカルなギター演奏を主に好むリスナーには、大変申し訳ありませんが、めくるめくような超絶ギターテクを売りにしているバンドではないので、インストやプレーヤー指向のギタープレーを過剰に期待しないように気をつけてください。ですが、フォローさせていただくと、あくまでもギターのプレーは楽曲を盛り上げる縁の下の力的存在で、印象的なフレージングやキーボードとの扇情的なかけあいやユニゾン、硬質なギターリフなどでは活躍していると思います。

各楽曲は音の間を殆ど入れることなく、どんどん進んでいきますが、だれるところなど全くありませんでした。むしろ楽曲は序盤から最後まで、心地よく身を浸らせることができました。アプローチや方向性は完全に異なりますが、まるでWolverineCold Light of MondayPain of Salvationのようなコンセプト作品のように、よく構築された内容だと思います。聴いてもらうまで信じてもらえないかもしれませんが、アルバム後半の楽曲の一つなどは導入部の疾走感あふれる怒涛のパートからInto EternityAndromedaを彷彿させるようなアグレッシブな部分も瞬間的に出てきます。うーむ、いいアルバムを作ってくれたと満足に至っております。次回作では、新キーボーディストとしてメンバーとなったSun CagedJoost van den Broekのインプットもあると期待を膨らませておりますので、さらにProg Metal的サウンドが導入されたシンフォゴシック・サウンドとしてパワーアップして欲しい(あくまでも個人的な期待込み)。いやー、これからも長く付き合っていけそうな作品かもしれません。偏見を持たずに、聴いてもらえれば、楽しむポイントがたくさんあると思います。私個人は、Invisible Circlesは強力にプッシュします、お薦め致します。(購入盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤

Back to [A] Section
Back to Review Index

Go to Top Page