ARTIFICIAL LIGHT ATTRACTION
country: Switzerland
style/genre: Hard Prog, Prog Metal, New Tendencies, etc.
website: http://www.artificiallightattraction.com/
related bands/artists: Yves P. Schaub, Jan Stucki, Tobias Roth (Disgroove/Gurd), etc.
similar bands/artists: Superior, Porcupine Tree, King's X, Fates Warning, Tool, Rush, etc.
artist info: Yves P. Schaubを中心に2002年に結成。モダンで独特の雰囲気を持つHard Prog集団。



Artificial Light Attraction - Fragile Skin
Independent Release
(2007)

マルチな才能を持つYves P. Shaub (vocals/guitars/bass)を中心としたArtificial Light Attractionの1stアルバムです。彼らの音楽を実際に聴く前は、ジャケットの絵から勝手にイタリア系のシンフォニック系プログレサウンドだろうと想像しておりました。ところが、蓋を開けてみると全然違う音楽性で意表を突かれてしまったかのようであります。Artificial Light Attractionというバンド名は、現代人の我々にとっては欠かすことのできない情報のソースや娯楽として楽しんでいるテレビやコンピューターのモニターなどをヒントに出てきたらしいです。「Fragile Skin」で描かれている楽曲は、どこか不安定な情緒や人間の暗部を抉ったような気配があります。彼らの音楽性は、ハードでモダンな路線を得意としたヘヴィ・ロック〜レイドバック寄りなプログレメタル系サウンドという位置づけをした方が良いでしょう。楽曲の制作は主にYvesが手がけていますが、プロデューサー・エンジニアリングも担当しているJan Stucki (samples/loops) との共同コラボレーションという形を取っています。

主な楽器は殆どYves P. Shaubが担当していますが、外部ゲストとしてDisgrooveで活動しているTobias Rothがドラマーとして参加しています。このTobiasのドラムワークとビートの刻みが大変心地良いです。シンセティックなサウンドを始め、サンプリングされた音やループなどもかなり使用されております。この辺りは、コラボレーションという形で参加しているJan Stuckiが担当していますが、エレクトロニックな要素は味付けに止まることなく、楽曲のムードを高める効果を狙っていることが良く分かります。全体的に見ていけばPorcupine TreeKing's X、それから「Vapor Trails」を出した頃のRushなどを彷彿させるような感じもします。ベースなどは時々ザラザラっとした硬質感を打ち出すこともあって耳を惹きます。演奏自体は結構リラックスした感じで、力まずにテンポをキープしながら進んで行きます。ストレートでありながらも意外と骨太なヘヴィ・ロック系のサウンドを特徴としています。それから俯き加減な要素も多少入っており、こういった内省的なムードやドンヨリとした雰囲気は、案外Superiorや「Disconnected」を出した頃のFates Warningみたいなタイプが好きなら嵌れるでしょう。主役はあくまでも楽曲とメロディーとYvesによる陰りのある歌によるところが多いです。朗々と歌い上げるタイプの人ではありませんが、Yvesの声質は自分には大変マッチしており、実は結構引き込まれる説得力みたいなものが充分にあります。

私個人の感想としては、非常に面白いサウンドだと感じました。耳に刺激的でありながらも、新鮮に受け取ることができました。テクニカル系の演奏で押す正統的なProg Metalタイプでは全然無いですし、90年代のサウンドやオルタナ系ロックなどを通過しているので、聞き手によっては非常に苦手な路線だろうということは覚悟して下さい。時間をたっぷりかけてリラックスした環境で作っていると思いますが、この集団は新人ではないような気がします。おそらくスイス本国でいろんな音楽活動やプロジェクトなどを経験しているようなプロフェッショナル野郎ではなかろうか??という気配が、私にはプンプンと漂ってきます。音楽のフォーマット自体はストレート・フォワードですが、終始あなどれません。印象的なギターソロも登場しますし、心地良いグルーヴ感を大切にしたリズム隊を含めて、演奏はしっかりまとまって納得の仕上がりです。楽曲作りも大変上手く、サウンド・プロダクションも大変クリアで、とにかく気持ちのいい音です。自分の視点からの判断ですが、こりゃあプロの仕事ですわ!。

CDのパッケージ全体も大変綺麗に纏めていますし、InsideOutレーベルから出ていますって言われても全然不思議でない完成度です。個人的には、Dream TheaterYou Not Meに少しだけ似たようなムードを持った2曲目の“Down Again”が気に入りましたし、ハイライトとしてはProg Metal系サウンドの新しい可能性に挑戦したかのような7曲目の“Consuming Me”がカッコイイと思いました。楽曲によっては暗いムードがドンヨリと漂っているせいか、日本国内では紹介されることが少ない取っ付き難いタイプの音楽と捉えられるかもしれません。私が上で挙げたグループの名前にピンと来れば、どこかでチェックすることをお薦めします。Artificial Light Attractionが醸しだしているメランコリックな空気感や、そこの中に含まれている叙情性を見出せれば、大変面白いと感じる人も多いんじゃないかと思います。場面展開によっては凄く浸透してきて、「タマランな〜」という感じで段々と良くなってきます。アルバム自体は、彼らのオフィシャルサイトからも購入できますし、iTunesからもダウンロードできます(欧米だけでなく、日本のページからも大丈夫だと伺っています)。興味を持った方は、MySpaceで彼らの音楽をチェックしてみては如何でしょう?。http://www.myspace.com/artificiallightattraction (プロモ盤Review)

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