APETREA, COSTE
country: Sweden
style/genre: Progressive Rock, Jazz Rock/Fusion, Metal Progressive, R.I.O., New Tendencies, etc.
website: http://www.coste.se/
related bands/artists: Samla Mammas Manna, Spelar Nilson (De Gladas Kappel), Wilgot Hansson, etc.
similar bands/artists: Spelar Nilsson (De Gladas Kappel), Samla Mammas Manna, Jukka Tolonen Band, etc.
artist info: 北欧を代表するプログレ系グループSamla Mammas Mannaで知られている技巧派ギターリスト。



Coste Apetrea - Surprisingly Heavy

Lion Music
(2008)

Progressive Rockグループ: Samla Mammas Mannaなどの活動で知られているCoste Apetrea氏の最新ソロアルバムです。数年前にリリースされた久しぶりのソロアルバムに続く、Lion Music移籍後の第2弾ということになります。僕個人も友人の紹介でSamla Mammas MannaCoste Apetreaの凄さと面白さを教わった訳なんですが、この最新作は驚くなかれ・・・、冗談抜きでMetal度が高いです。前作の「Rites of Passage」はJeff Beck辺りが好きな人が楽しめる北欧のジャズ・ロック型の音楽というイメージでしたが、今回は様子が全く違ってビックリです。アップテンポな変拍子を絡めつつ、ハードに爆裂疾走する様が繰り広げられています。そういった感じでプログレ・メタル的な度合いも大変高く、個人的にはジャストミート。うちのサイトに遊びに来てくれるProg Metalファンの耳にも意外と刺激をもたらしてくれそう・・・というか凄くユニークな存在と言えます。ある意味、プログレシーンから現代のメタルシーンへ応答するかのような熱いロック・スピリットが燃え上がっています。ビシバシと火花を散らしながら攻撃しているかのようで、とにかくカッコイイです。

タイトルにあるように、プログレやジャズロックを通ってきた人というイメージをお持ちの方には、こんなにビックリするぐらいヘヴィーでいいんだろうか?と心配になる方もいらっしゃるのかな・・・ちょっと分かんないけど。しかし、コステさんの場合は若いメタル系のファンやProg Metalのリスナーに擦り寄って媚びている様子は100%全く無いことは強調しておきましょう。噂には聞いていましたが、近年のCoste Apetreaはメタルに関心が強いようです。若手のグループから刺激を受けていることは確かです。これまでに培ってきたスタイルや蓄えてきた音楽的な素養を上手くブレンドして感心しました。ヘヴィなフュージョンとProgressive Metalを上手く消化しており、オリジナリティの強いサウンドを作り上げることに成功しています。上手い例えが出てきませんが、強引に表現させていただくならばJohn PetrruciSuspended Animationの世界観をクロスオーバー風にというかモダン寄りにしたか感じかな。それからToolのような音楽や新しい世代のProg Metalサウンドをまぶしたら、こんな感じになる??。いや、でも全体的に聞くとスタイル的には酷似している訳じゃあないんで、まあ自分の聴いたフィーリングを無理やり言葉にしただけです。誤解させるようであったらスイマセン(^^;)。

あと付け加えて言うと、純然たるプログレ・メタル系ではないことは付け加えておきましょう。やはりRockミュージックにある衝動性や情熱を注入したところは確実に存在しています。ベテラン独特の味わいや使っている機材やギア類が違うせいか、ギターの音は独特のヘヴィな質感となっています。あえて言うなら、Prog MetalというよりはMetal Progressiveという語感で描写したくなる音だと思います。ドラムのパート以外は、Costeが殆どプレーして録音していますがプロダクションは大変良好です。またボーカルを含む曲もありますが、コステさんは歌い上げるタイプの人では無いもののユーモア性は確実に伝わるかのようです。歌声は強いて言えばMike Portnoyがバックコーラスで歌っているのを想像すると、あんな声かな?とイメージしやすいかも。やはり、この作品の聴き所はスリリングに展開されるヘヴィなインストナンバーにつきますね。いやーそれにしても、こんなに大胆にハードエッジを効かせたメタル寄りなアルバムを作ってくれたことが嬉しいです。個人的には、こういったプログレッシヴ・ロック界の偉大なベテラン・ギターリストが、Progressive Metalや現在進行形のグループを含むHeavy Metal音楽全般に好意を持つだけにとどまらず、形として「Surprisingly Heavy」をリリースしてくれたということに意義の大きさを感じます。http://www.myspace.com/costeapetrea (プロモ盤Review)


PILGRIM WORLD推薦盤

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