COENEN, MARCEL
country: The Netherlands
style/genre: Guitar Instrumental, Hard Rock/Metal, Prog Metal, Hard Fusion, etc.
website: http://www.marcelcoenen.com
related bands/artists: Lemur Voice, Sun Caged, Stormrider, Symmetry, October Thorns, etc.
similar bands/artists: Sun Caged, Patrick Rondat, Milan Polak, Rob van der Loo, etc.
artist info: 現在はSun Cagedでの活動を中心に活動をしている技巧派ギターリスト。オランダのシーンを牽引するミュージシャンの一人。



Marcel Coenen - Guitar Talk
Lion Music
(1999/2003)

Lemur Voice、そして現在はSun Cagedで活躍している名手Marcel Coenenの1stソロ・アルバムです。オリジナル盤は、1999年に自主制作でリリースされていましたが、2003年にLion Musicから再発売されたものが市場に出回っていると思います。メインは当然ギターが中心となっており、あとのリズムパートなどはMarcelによる打ち込みとなっています。自身のお楽しみプロジェクトとして、自宅で録音したものが多くをしめています。また自分のギタークリニックなどでも弾く機会が多いということで、どちらかというとバンドものというよりは、割とストレートでテクニカルなギターリードやソロが主体のインストものとなっています。特に疾走感がダイレクトに感じられる楽曲や奏法は、まさにGreg HoweJoe Satrianiなどに通じるものとなっています。ライナーノートにも書いているとおり、4トラックのレコーディング・マシーンを使って収録をしております。サウンド・プロダクションに関しては、ギターリストによる自主制作モノでありますから、聴く前にそういうものだと確認しておくほうがよろしいでしょう。何で録音したとか、場所がどうこうというよりも、この凄まじい演奏能力と勢いはギター演奏を指向するリスナーには口があんぐりの内容だと思います。Sun CagedやLemur Voiceで充分楽曲指向からコンプレックス主体のProg MetalをやっているMarcelの別の側面が伺えるということがポイントでありましょう。彼の2ndソロアルバムは楽曲指向からテクニカルでシャープなインストまでが味わえるバラエティに富んだ内容になっていますので、Sun Cagedで彼に興味を持ったリスナーは、下のレヴューも参考にしてみてください。(購入盤Review)


Marcel Coenen - Colour Journey
Lion Music
(2006)

Prog Metal/Rockバンド、Lemur VoiceSun Caged等での活動で知られているテクニカル・ギターリストのMarcel Coenenによる通産2枚目となるソロアルバム。幸運なことにMarcel Coenen氏とは2度お会いしたことがございますが、意外と飄々としたユニークでフレンドリーな人物という印象を持っています。人当たりも良くて、飾り気のない明るい人物でありますので、また機会があれば色々とお伺いしたいなーと思っている次第です。とにかく音楽をプレーすることに生きがいや楽しさを持っている人でもあり、音楽センスを豊かに持ったタイプの人であります。私が持っている印象としては、技術的になんでもできる人というだけでなく、記憶力や学習能力がとてつもなく高い人物なので、とにかく助っ人としてもオランダのシーンでは重宝されている人であるなーと感心するに至っております。前作のGuitar Talkでは所謂Shrapnel直系とも言えるストレートな勢いと、テクニカルな技巧派としての側面を押し出している内容でありました。しかし、この作品では割とバンドものというかグループ的な側面とMarcel Coenen自身のソングライターとしてのアプローチを強調したものとなっております。そういう訳で、新作のColour Journeyはアルバムのタイトルから示唆されるように、ハードロック・フュージョン、ジャズロック、それからSun Caged的なProg Metalタイプに至るまで、幅広いスタイルを打ち出しています。

また、この作品ではゲストミュージシャンが多数参加しており、ゲストボーカリストとしてMike Andersson (Cloudscape)、Colleen Gray (Persephone's Dream)、Sun CagedのニューシンガーPaul Villarreal (Sun Caged)、Joyce Dijkgraaf (Elleanore)、Hans Reinders (Exit22)、Menno CorbeekDennis Schreurs (Severe Torture)などが参加しております。またドラマーとして、Sun Caged組からRoel Van HeldenSpike (Stormrider)、Hans In 'T Zandt (Cooper Inc, Time Machine)などMarcel Coenen自身付き合いの長い人たちが参加しています。ベーシストもおそらくMarcel本人と親しい間柄の人が参加しており、Maurice Brouwers (Engine Of Pain)、Richard Ritterbeeks (Time Machine, Jessie Galante)などが名を連ねています。キーボーディストは2人参加しており、一人はImagineryFirewindでの活躍が知られているBob Katsionisで、もう一人はSun Cagedの新キーボーディストRene Kroonのクレジットが見られます。またゲストギターリストとして、Uros RaskovskiなるギターリストがThe Shrinkという曲でソロを弾いておりますが、非常にテイスティーなソロを披露しています。

上で挙げているように、かなり多くのミュージシャンが参加しておりまして、普通のギターリストのソロ作品としてというよりもMarcel Coenenの別バンドものという風に見ていくと楽しいギターアルバムではないかなーと思います。楽曲指向のものが結構目立っており、卓越したアンサンブルや技巧的なパーツも随所で登場しますが、Marcel本人のギタープレーは幾分か抑え気味にしている気配も感じられます。最近はPatrick RondatMilan Polakなどにも見られるように、Marcel Coenen達のようなコンテンポラリー系ギターリスト達は自らの技巧路線を追及する一方で、幅広い音楽性を導入したカラフルな作品作りに重点を置いているような気がします。

全編に渡ってプレーヤー指向のリスナーだけでなく、様々なインストファンやロック音楽が好きな人たちにアピールするものがあるのではないかと思います。僕個人は、どの楽曲もよく練られているなーと感心しました。この作品では、Sun Caged組から数人参加していることも影響して、Sun Caged的な楽曲があって興味深いと思います。ギターリストの音楽が好きなインストサウンドが好きな人には楽しめる作品だと思います。Sun Caged/Lemur Voiceタイプの音楽が好きなリスナーにもアピールする内容が、随所に登場しているのではないでしょうか。(プロモ盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤


Marcel Coenen & Friends - A Live Time Journey (DVD)
Lion Music
(2006)

今年の初頭辺りからLion Musicに所属しているアーティストもDVDを少しづつリリースしてきているのは、自分達の動いている姿やライブの様子を多くのオーディエンスやリスナーに紹介する上で、とても素晴らしい宣伝効果があると思います。今年は、Prog Metal系のアーティスト達もDVDリリースに力を入れているようで、2006年は下半期にゾクゾクとリリースされる作品にProg Metalファンは要注目です。今回紹介する、Marcel CoenenのLive DVDが非常に優れものとなっております。2006年にオランダ南部に位置する町、Weertにある老舗ロッククラブDe Bosuilで行われたMarcel Coenenのソロアルバムやインストをライブ収録したDVDであります。また、これは単なるソロバンドの通常のライブもの、ではございません。今年初頭にリリースされたMarcel Coenenの2ndアルバム「Colour Journey」に収録されている殆どの曲と、それに参加したミュージシャンが一同に会しています。さしずめProg Metal版Ayreonというべきなのか、ゲストミュージシャンが豪華絢爛であります。

Colour Journeyという作品を中心に展開されており、彼だけでは補えないギターパートが数多くあったそうです。そういう経緯から、アルバム自体には参加はしておりませんが、助っ人としてSymmetryの敏腕ギターリストであるFrank Schiphorstがライブではサポートする役割にとどまらず、ここぞというときにはMarcelに肉迫する勢いのリードギターや、それこそMarcelと共にツインリードともいうべき素晴らしいパフォーマンスを披露しております。参加している詳細のゲストは、上で既に紹介しているColour Journeyに参加しているメンバーと重なっていますが、基本的には演奏陣の中心はMarcel Coenenであります。彼をサポートする形でサイドギターにFrank Schiphorst、キーボーディストのRene Ubachs (Arabesque)が殆ど全般の鍵盤楽器を担当しています(現Sun CagedのキーボーディストRene Kroonは、体調がその当時思わしくなく、参加できなかったそうです)。ドラムは現メンバーとなったRoel Van Helden (Delphian/Sun Caged)とHans In T Zandtが半分づつ請け負い、他の助っ人ドラマーとしてSpikeなる人物が叩くときもあります。ベースは殆どのパートでRichard Ritterbeeksが担当していますが、2曲ほどゲストミュージシャンが弾いている楽曲もあります。

またシンガーが大変豪華であります。ほぼ全員のシンガーが集まってのProg Metal版「Beauty & Beast」といってもいいぐらい、超攻撃路線且つメロウな要素も絡めた「Traumatized To The Bone」がハイライトの一つです。演奏自体は硬質且つテンションの高いものでありますが、参加しているゲストシンガーの2人がデスメタル〜吐き捨て系スラッシュメタル声のアグレッシヴサイドと、ゴシックメタル〜アトモスフェリック的な歌声を得意とするCollen Grayと、Elleanoreで活躍しているJoyce Dijkgraafによるフィーメール・シンガー隊による澄み切った歌声の対比・コントラストが見事な出来栄えになっています。それから新しいSun Cagedのお披露目的な楽曲「Patron Saint」では、Sun CagedのニューシンガーPaul Adrian Villarealによるメロディアスな歌声とメリハリのある抑揚で活躍しています。それぞれが魅力あふれるProg Metalナンバーとなっていて、演奏も含めて素晴らしい仕上がりになっています。ハイテンションな楽曲から、ソフトでメローな楽曲を含めてバランス良く配されており、もちろんMarcel Coenenが得意としているエナジェティックなインスとナンバーを含めて、流れのよい構成であります。やはり、Prog Metal色の強いナンバーや攻撃的なインストが展開されているものが痛快だと思いました。最後のフィナーレとして、CloudscapeMike Anderssonをシンガーとしてフューチャーした「Waiting」が、とってもカッコよい出来具合になっていますね。

これを見ていて思ったのは、ProgPower EuropeやHeadway FestivalのようなProg Metalが好きな連中が楽しむ雰囲気が、なにやら少しでも伝わってくるのではないか?という印象を持ちました。会場的には大きなフェスティバルや、中規模のライブイベントと比べると少しこじんまりとした感じがありますが、観衆だけでなく参加しているMarcel Coenenと仲間達が楽しんでいる様子が随所に伝わってくると思います。Live DVDの雰囲気としては、少しThresholdのLiveを収録した映像に近い感じです。ああいう感じが充分楽しめたビューワーの皆さんには、このA Live Time JourneyのDVDも楽しめる筈です。演奏陣だけが見どころという作りではなく、参加しているシンガーが活躍しているものも含めて楽しむべきDVDかなーと思います。本編のライブだけでなく、ボーナス映像や舞台裏などの映像も楽しめます。(プロモ盤Review)

PILGRIM WORLD推薦DVD

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