CYMORYL
country: France
style/genre: Prog Metal, Prog Rock, Neo-Prog, etc.
website: http://www.cymoryl.com/
related bands/artists: Kevin Codfert, Adagio, Big Trouble, etc.
similar bands/artists: Rest In Peace, The Black Jester, Dream Theater, Ivanhoe, etc.
artist info: フランスのMusea Recordsに所属するProg Metalバンド。マルセイユを拠点に活動を展開している。



Cymoryl - Strange Evocation

Musea
(2002)

一昔前だと、フランス出身のバンドに対しての評判は、特にHR/HMファンの間では、あまり高くは無かったように思います。しかしながら、この国の音楽事情を違った視点から覗いて見ると別の世界が見えてくることでしょう。このフランスからは、AtollMagmaなどのプログレ勢に代表されるようにある意味とてもユニークで、良質なミュージシャンシップを持ったバンドを多く輩出している国であるという事実は、否めないと思います。いつの頃からか、そういったフランスに対してのイメージを大きく払拭してくれるプログレハード〜Prog Metal系統のバンドや、ミュージシャンが登場するようになってきたことは、大変心強いと思います。特にPatrick Rondat, Cyril Achard, Headline, Parallaxe, Dreamlost, Regency, Manigance等と言ったバンドは、私の琴線に触れる実力派と言った印象でありました。そして、日本でも注目を集めているAdagioは、Prog Metal系統〜HR/HM全般のファンにアピールする存在と言っても良いのではないでしょうか。

さて、フランスは、マルセイユを拠点に活動を広げているCymorylの音楽性は、ManiganceやAdagioのように全般のHR/HM系統を好むリスナーへのアピールは、決して高くはないかもしれません。しかしProg Rockを始め、90年代中頃のイタリア出身のProg Metal系統を中心に聴いているリスナーには、Cymorylは、何か訴えかけるものを持っていると私は感じております。1996年の初頭にバンドを結成した、Cymorylは意外にも出発点はメタル・ジャズ・ファンクなどを混ぜた音楽性だったようであります。しかし、次第にメンバーの特性をいかした音楽性を追求することにより、1stアルバム、Strange Evocationに表現されているProg Metal的サウンドに変貌を遂げていくことになります。Strange Evocationを聞き込んでみましたが、Dream TheaterShadow Galleryなどのコンプレックス且つソリッドな手法をお手本にしたProg Metal音楽が展開しております。しかし、音質とプロダクション全体から感じる印象は、むしろ初期のIvanhoeThe Black Jester〜同郷のRest In Peaceのような90年代初期〜中期頃のプログレメタルバンドに通じる世界観を持っております。全体的には、プログレを意識したProg Metalサウンドを展開していますが、意外にも80年代のHR/HMに通じるハード且つテンションのあるストレートなアプローチも取っています。ある楽曲に至っては、歌メロなどから、どことなくWithout Warningを想起させる部分もあって驚かされました。

バンドの中心人物である、Jean-Christophe PANZAによるメロディアスなフレージングを軸に、強固なアンサンブルを展開することを得意としています。各楽器陣は、極力派手なリードプレーやテクニカルなソロは押さえているものの、要所要所で味わい深いメロディー、フック、ソロが飛び出すという感じですね。個人的には、ギターリストのJeanによるプレーも好んでおりますが、ドラマーのMarc SANTIAGOにより叩き出される音と技に注目しました(太鼓とシンバルの音が、いい感じでした)。曲によっては、変拍子を巧みに使いこなし、さらにメロディアスなパートも大切にしておりますね。特にリズムセクションが活躍する部分は、私自身楽しみました。キーボードに関しては、派手な印象は特にありませんでしたが、Frederic ALLEGREによるピアノ音を使ったパートやフレージングは、グっと来るものがあり、印象に残りました。演奏陣に関しては、なかなか頼もしいものを持っているという印象だったのですが、最初はリードボーカルの部分が非常にとっつきにくかったです。リードボーカルのAlain PUGETは、かなり癖のあるアクセントとイントネーションの持ち主のようであります。全編英語の歌詞で歌っているものの、特に序盤の歌パートは違和感がつきまとってしまいました。もう少しネイティブの英語に近づくためのトレーニングの余地はあったのかもしれない・・・。Alainの歌を聴いていると、英語圏外のシンガーにとって、メインストリームのシーンで勝負をするのが、いかに困難であるかということを再確認しました。ま、結論から言うと、最初は私も聴いていてボーカルパートに違和感があったものの、アルバムを聴き進めて行くうちに余り気にならなくなりました。

1stアルバムとしては、バンド全体よく頑張っていたのではないでしょうか。惜しむらくは、歌メロと抑揚のつけ方に難癖をつけざるを得ないところが残念でありました。中盤から後半にかけては、リードボーカルのAlanさん、よく頑張っておりましたよ。音質を向上させる必要はあるかもしれませんが、私はさして気になりませんでした。Cymorylは、特に演奏面ではいいものを持っている訳だから、これからも歌メロや、アクセント、イントネーション抑揚などの改善を含めて精進して欲しいし、次回も期待したいですよ。Museaというと、余りProg Metal系統に本腰を入れていないレーベルというイメージを持っていました。傘下レーベルのBrennusからではなく、Musea本家からScenarioCymorylをリリースしてくれたということで、Museaさんに期待をしちゃってもいいのでしょうかね?。フランス国内だけでなく、欧州全域からまたよいバンドを発掘して欲しいと思う。Cymorylは、現在でも、かなり色んなフェスティバルやライブに参加をしているようです。リードボーカリストのAlain PUGETさんは、後に脱退したそうであります。後任はBruno LECANUに決定とのことです。(購入盤Review)

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