DE GLADAS KAPELL
country: Sweden
style/genre: Swedish Prog, Jazz Rock/Fusion, etc.
website: http://www.coste.se/ , http://www.geocities.jp/coste_apetrea/test2.html (Coste Apetrea日本サイト)
related bands/artists: Samla Mamas Manna, Made In Sweden, Coste Apetrea, Stefan Nilsson, Georg Wadenius, Peter Sundell. etc.
similar bands/artists: Jukka Tolonen Band (JTB), George Duke/Stanley Clark, Eleventh House, Chick Corea, Dixie Dregs, T-Lavitz, etc.
artist info: Samla Mammas Mannaで高名なCoste Apetrea氏を始め、凄腕が集まった北欧Superg音楽集団。



De Gladas Kapell - Spelar Nilsson
Lion Music
(2005)

Lion Musicから2005年11月下旬にリリースされたDe Gladas KapellSpelar Nilssonを拝聴させていただきました。さてさて、このアルバムジャケットは、どことなーくほのぼのとした佇まいで、どんな音楽になっているのか興味津々でした。それで、中身を開けてみて、音楽を聴いてみました。最初の印象は、かなりヤバイです。70年代のジャズ・フュージョンやクロスオーヴァー系が好きなリスナーも、超ぶっ飛びだと思いますよ!。

北欧方面のProg Rock全般に強いリスナーには、「これだよ、これ!」というような感じで、超絶ジャズ・ロック系という認識のされ方をされているのかもしれません。凄げーですね、ほんま。Samla Mammas MannaDixie Dregsを初めて聴いたときのような、興奮に包まれました!!。 正直、何も考えずに、この作品を聴き始めたのですが、本当に腰を抜かすほどの衝撃、久しぶりに電撃が走りました。とにかく演奏能力の高さと強烈なアンサンブルの数々で、唸りまくりです。

それもそのはずで、このバンドはある意味、70年代当時のスウェーデンのロック音楽界で最高峰と言われているミュージシャンが一堂に会しているだけあって、演奏面を始め非常にスリリングで楽しむことができます。まずは、Samlaで名を馳せたギターリスト、Coste Apetrea氏の玄人好みの渋いギタープレー。個人的に大注目はStefan Nilssonその人で、彼のキーボードワークが凄まじく堪能いたしました。本業はプロデューサーならびにギターリストだと思いますが、この作品ではベースとして参加して、かなりエグイ演奏が楽しめるGeorg Wadenius氏。ちなみにGeorg氏は、スウェーデンだけでなくアメリカや世界をまたにかけて様々なミュージシャンやグループの音楽面でも貢献しているベテランだそうで、ございます。そして、これだけの強烈な面子の中で、埋もれることなく自らを主張するドラミング・サウンドで底辺をガッチリとドッシリと支えるPeter Sundell。以上の4人による、めくるめく演奏をぜひ堪能してもらいたいです。

序盤から最後まで、かっ飛ばしていて最高です。 やっぱり70年代から、スウェーデンというのは凄腕のミュージシャンが数多く登場していたことをDe Gladas Kapellの音楽から感じます。メンバー一人一人が、凄いことやってます。 演奏によっては、Dixie DregsSteve Morseが好きな人やLarry Coryell辺りも好きな人にも意外と楽しんでいただけるのでは?と思ったりもしました。例えばKelt Visanは、Steve Morseが持っているケルト的な部分や、ちょっとしたDixie Dregsの昔風の曲にも通じるものあるのかなーと聴いていて一瞬そんなことも思ったりしました。このアルバムは作られて、軽く25年以上経っておりますが、Lion Musicが腰を上げて復刻をしてくれました。北欧方面のプログレが好きな人から、それこそクロスオーバーものが好きなリスナーまでを虜にする極上のテイストとパワーがあります。

表面的に聴くと、所謂テクニカルなJazz Furionタイプなんですけど、やっぱり北欧のProg Rock集団の味付けが施されています。いや、しかしですよ旦那。 1978年の時点で、たった1日だけでのレコーディングでこれだけ濃密で完成度が高いのには、驚きです。フュージョンとかジャズロックが好きな人は嵌るのではないかと思います。そして、お茶らけを忘れていないのは、流石。Samla関連の人もいるせいでしょうか。いやー演奏自体はシリアスなんだけど、そこで終わらずに人をおちょくっている部分もあります(笑)。個人的な観測にしか過ぎませんが、Chick CoreaHerbie HancockGeorge DukeStanley Clarkも、これを真面目に聞いたら、顔真っ青になるかもしれませんね。70年代のクロスオーバーやジャズロック、フュージョンにピンと来ない人や、興味がない人にはお奨めできないかも・・・。でも北欧方面のProgressive Rockサウンドや、北欧ジャズ路線が好きな人はいけますよ。今年のびっくり復刻盤大賞決定かも。私は、これ一発で度肝を抜かれ、気に入ってしまいました(^-^)。これからも、Lion Musicからは、Coste Apetrea氏に関する作品が何枚か復刻される予定だそうです。JTBに続いて、De Gladas Kapellのアルバムが復刻・再発に年期の入った北欧プログレファンは、歓喜しているのではないかと、わたくし若輩者でございますが、そんなことを思った次第でございます。(購入盤Review)

詳しい紹介は、Lion Musicページをご覧下さい。
http://www.lionmusic.com/spelar_nilsson.htm

PILGRIM WORLD推薦盤

Back to [D] Section
Back to Review Index

Go to Top Page