DIVIDED MULTITUDE
country: Norway
style/genre: Prog Metal
website: http://www.dividedmultitude.com/
similar bands/artists: Tunnelvision, DGM, KenZiner, Ivanhoe, etc.
artist info: 現在はElevate Recordsに在籍している欧州スタ イルのProg Metal音楽を展開しているノルウェイ出身のバンド



Divided Multitude - Inner Self
Sensory/The Laser's Edge
(1999)

1995年にノルウェーは、Trondheimで結成されたProg Metalバンドによる1stアルバムです。Inner Selfがリリースされた99年頃というと、Prog Metal系の有望グループがかなり多く登場していた時期として大変記憶に新しいです。Divided Multitudeは、他のテクニカル・ノルウェー産Prog Metalバンド勢とは趣きが大分異なっております。割と楽曲指向でソリッドなアンサンブルを特徴に持ったバンドと言えるでしょう。時折印象的なギターのフレージングやキーボードソロも登場しますが、Pagan's Mind達などのNorweigian Prog Metal勢と比べると割とシンプルでストレート・フォワードな路線を貫いています。どちらかというと奇抜な面や技巧的な側面で勝負をするタイプではなさそうです。全体的に楽曲のテンポは良く、楽曲も親しみやすい部類に入ると思います。若干ボーカリストの声質が鼻声よりで、モワっとした感じの歌い方なので、ここで好みが大きく分かれると思います。やはり北欧系のバンドに特徴的な湿った部分も若干あります。翳りを感じさせる部分もありそこら辺りは東欧のProg Metalバンドに近いアプローチと取っているように感じました。この当時は、彼らもまだ色々と1stアルバムということで試行錯誤があったと思いますが若手バンドとしてはよく頑張っていたと思います。いろいろ細かく聞いていくと、あの部分をもっと練っていればよりよい作品になっていたのに・・・と感じるリスナーもいらっしゃるかもしれません。しかし、HelloweenSymphony Xの両バンドから何かを学ぼうとしていたのではなかろうか?と、このアルバムを聴いていてそんなことも思ったりしました。凝りまくった形態のProg Metalサウンドが好きな人には、物足りないかもしれません。ですが、割とキャッチーで勢いのある楽曲指向のProg Metalサウンドや、テンポのよくて分かりやすいグループの作品が好きな人。あるいは、キーボードを取り入れたMelodic Power Metal・Symphonic Metal寄りが好きな人には楽しめると思います。Divided Multitudeは2ndで大きく成長を遂げるので、興味がある方は、このバンドの成長作品である2ndアルバムFalling To Piecesの方が彼らを知る上では、より楽しめるのではと思います。僕個人は、ときどきこのアルバムを引っ張り出して楽しんでいるアルバムの一つですが、テクニカル路線を期待しすぎると肩透かしかも・・・。(購入盤Review)


Divided Multitude - Falling To Pieces

Elevate Records
(2002)

Sensory/The Laser's Edgeから1999年にInner Selfアルバムをリリースして以来しばらく音沙汰のなかった彼らだが、Elevate Recordsに移籍。その後、今年の2002年に待望の新作「Falling To Pieces」がリリース。出来は正直言って、ファ ーストアルバムよりも素晴らしい。正直ファーストでの出来は、余り悪くはなかったのだが、このセカンドでは演奏面・楽曲面共に、彼らが本来持っていたProg Metalサウンドをグレードアップさせることに成功している。ブランクの長さを見事吹き飛ばす程の、練りあげられた完成度に充分満足です。まずキーボードのサウンドにバリエーションが出てきており、以前のやや細い感じのシンセリード音ではなくて、温かみのあり太いシンセリード・トーンを開拓することに成功していて良好。そればかりでなく、ややたどたどしい感じだったギターソロが嘘だったかのように、ギターソロにも冴えと切れが出てきた。これは、ハードロック・メタルが好きな耳にも満足していただけるのではないでしょうか?。Tunnelvisionの最新作に通じるメリハリとテンポのよさと無駄のない動き。Falling To Piecesから飛躍的な進歩と発展を見せていて、個人的にはとても嬉しい。 前作に見られた幾つかの不満点を吹き飛ばし、力作を作って くれた。ただし、若干ボーカリストの声質や歌い方で聞 き手の好悪が別れてしまいそうなのは、前作と同じかもしれない。(購入盤Review)

Discography:


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