D.I.M.
country: Norway
style/genre: Technical Rock, Instrumental, Mixture Rock, etc.
website: http://www.lagoon.no/
similar bands/artists: TJ Helmerich & Brett Garsed, Death & Taxes, Freak Kitchen, Bumblefoot, Sieges Even, etc.
artist info: ノルウェー出身のRonny Heimdalを中心とする、超技巧派ミクスチャー・ヘヴィーロック集団



D.I.M. - Natural Needs
Spesial-laboratoriet
(1995)

D.I.M.は、ノルウェー出身のミクスチャー系ヘヴィロック集団。いやー全編通して聴いてみると、彼らの場合とにかく演奏技術の高さと凄まじいパフォーマンスに驚嘆してしまいます。様々な音楽形態を飲み込んで、自分達のものにしているというのが正直な感想です。普通、演奏技術が高いバンドの大半は、ストイックなまでに難解且つマニアックな方向に進む傾向があるようですが、彼らの場合はさりげなく「ユーモア」且つ「おちゃらけ&冗談」といった要素をファンキーなスタイルを通して組み込んでいるところ。そういった観点から見るとD.I.M. (Diabolos In Musikaが正式な名前)は、大半の技巧に走る集団とは違うのかもしれません。このバンドの楽曲を初めて聴いたときは、「なんじゃ、こりゃああ〜!」と大変興味を持つようになりました(笑)。アルバムのタイトルにもあるように、自然に彼らが音楽に必要とするものをスパイスとして詰め込んで完成した意欲的な作品と言えましょう。

初っ端の「Interpassive」〜「Got To Got To」からいきなりエナジェティック且つパッショネイトな演奏が飛び出す。ボーカリストのOliver Weers-Eideは、どちらかというとGary ScheroneDavid Coverdaleの2人を合わせたような声質という印象。とにかくリズムセクションの濃密な演奏展開などが楽しい。とにかくパワフルなんだけど、知的に組み立てている感じ。個人的には、Pain of Salvation + Wingerというサウンドに、ファンキー且つミクスチャー系のグルーブが強調されているという印象で聴き応え満点。

次の「Dig This」もテンションが高くて、かっちょいいグルーブがまたも登場。ファンキー且つハードな展開で、ほんまに密度の濃い演奏で凄いです。この曲はさしずめ、ノルウェー版Extremeといったところか?。4曲目の「Kathmandu」では、今までとは打って変わりまして不思議なエスニック感が漂っています。Robert PlantのソロアルバムやLed Zeppelinみたいなロック・グルーブが登場して、これも激渋です。

「Luther」は、ミクスチャー系のGroovyなロックという感じですね。Red Hot Chili Pepparsを彷彿させる骨太ベース・グルーブに導かれるかのように曲が進んでいく。リズムセクションを中心に繰り出されるグルーブやヴァイヴが、やっぱりカッコイイ!。それに被さってくるかのようにテクニカルなギター演奏や、これまた渋いカッティングが登場します。

6曲目の「Tribal Serenade」と7曲目の「WarZone」は、ひとつのセットして僕は受け取っています。最初は、アフリカ部族の儀式を思わせるようなイントロが飛び出してきました。Wingerの3枚目みたいな感じで進むのかなーと思っていたら、全体的には、Zeppelinをハード&ヘヴィーにしたかのようなグルーブが強調された感じです。ボーカルも多少アジテーションが入ったような感じもしました。

8曲目の「Methods And Talents」も結構ユニークです。主要なメロディーラインや歌メロが、どことなくThe Knackの「マイ・シャローナ」していて滑稽&ファニーな曲調です。しかし、演奏とグルーブは恐ろしくタイト且つ隙間のない凄みを感じます。曲の中盤では、テクニカル・ハードフュージョン寄りな展開も登場します。この辺りの展開はAllan Holdsworthや、Tribal Tech, TJ Helmerich & Brett Garsedなどの演奏が好きな層にも大きくアピールしそうです。この8曲目を聴くだけでも、彼らの才能が爆発していると言うのは過言でありましょうか?。9曲目の「If You Take Me」も強力なグルーブとハードエッジ性が前面に強調されています。

10曲目の「Disorder」、これに至っては訳がわかりません(笑)。言葉どおり混沌として音が塊のように、うごめいています。これはJens Johanssonのソロアルバム「Fission」に入っていた「犬の肺の中」に匹敵するヘンテコリンさです。そうこうしているうちに11曲目の「Live's Alive」に流れていきますが、この曲では歌詞から察するにD.I.M.という連中が何者にも囚われないという姿勢を強く感じます。ですが、この曲も全体的な曲の雰囲気はやはりファニー且つファンキー。この曲も強烈なグルーブと演奏のキメの部分がカッコイイ。

12曲目の「Thinking Wondering」は、なんかどことなくDeep PurpleのHighway StarへExtremeのファンクメタルの要素を一緒にして、さらに「いじった」ようなRock曲。割とこのアルバムの中ではストレートなタイプの類になると思うが、よーく聴いてみるとやはりこのバンド一筋縄でいかない。ミクスチャー且つクロスオーヴァーな味付けがされています。

13曲目の「Gradually Going "Agurk"」でまたエスニック・エキゾチック寄りな楽曲が登場。割とアップテンポなロックビートも融合されていて面白い。Progressive Rock寄りの方向性も感じられるが、曲が進むに連れて緊迫感漲るジャジー且つフュージョニーな速い展開も見せる。この曲は、彼らの中では割とシリアスな部類になります。

14曲目「Hor Doch Auf Zu Klagen」・・・これは何語になるのか?(ドイツ語??)。リズムとビートが強調された楽曲だが、割とアメリカンなハードロック寄り。どこかVan HalenRattみたいなサウンドが楽しめると思います。中盤で出てくるブルースハープのフレーズが意外です。不思議にドライヴィングするギタープレーも流石の一言。本来は14曲目でアルバムは一旦終焉(実際に「All Right, That's IT!」と言っています)するのですが、日本盤はボーナストラックで15曲目が収録されているので、そのままLove Lustに続きます。この曲は日本側がボーナストラックとして収録を依頼したせいか、割と曲調は真面目(笑)。哀愁と翳りのある作風で、確かに正規の楽曲として入れても問題は無かったかもしれません。ヘンな例えかもしれませんが、Fates Warningをもう少しアップビートでグルーヴィーにしたらこうなるのかも。・・・この曲は珍しく最後までジョークもなしに終了するのかと思ったら、・・・そうではなかった。曲が終わるか終わらないかという所で、悪名高きあの「Beavis & Butt-Head」のようなキャラクターが「フヘヘヘ・グフフフ」という台詞を吐きながら音楽ごとトイレに流してしまうという大胆不敵なオチを忘れていない。

なんていうのだろうか、パーツ毎に分析するとサウンド的には近いバンドは挙げようと思えば挙げることができるだろう。だが、そういう分析する行為が無駄に思えるほど、彼らは自分達がこれまでに培った演奏能力と楽曲制作を通して独自のユニークな音楽を作り上げたというのが、このアルバム「Natural Needs」から強く感じられることです。このバンドはどちらかというと、なんらかの形でバンドや楽器演奏に携わっている人達にはアピールするものがあると思いますよ。(購入盤Review)

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