EVERON
country: Germany
style/genre: Neo-Prog, Symphonic Hard, etc.
website: http://www.everon.de/
related bands/artists: Oliver Philipps, etc.
similar bands/artists: Enchant, Relayer, Tea In The Sahara, Rush, etc.
artist info: ドイツを代表するシンフォ系メロディアス・ハード。ダイナミックな音像とテクニカルな演奏が楽しめる。



Everon - Venus
Mascot Records
(1997)

ドイツのProgressive Rockバンド:Everonが1997年にリリースした通産3枚目のアルバムです。これは友人からの薦めで聞いてみたのですが、非常にメロディアス且つ夏に聞くにはピッタリの清涼感がみなぎったプログレハード寄りなサウンドです。後年リリースされるFantasmaアルバムでは、めくるめくようなゴージャスなサウンドとテンションの高さを構築することに成功しています。軍配は後にリリースされたFantasmaアルバムにあげたくなりますが、ここで紹介するVenusという作品でも叙情的なサウンドだけでなくハードロック的な密度の高い演奏も聞かせてくれます。Everonの場合、熱心なファンにとっては、どの作品でも魅力的な部分を多く見出せるのではないかと思います。楽曲の構築性は、すでにこの時点でベテランといいたくなるほど素晴らしいものがあると思います。若干ギターの音が、HR/HM系のリスナーには密度とヘヴィネス度が少し物足りないと感じるかもしれませんが、これほどのキーボードでオーケストレーションを施した劇的なサウンドとあいまって、グイグイと引っ張っていくものがあると思います。元々SI Music出身ということで、海外ではネオプログレ系統に属するバンドという風にみなされることが多い彼等ですが、Everonの場合は、他のNeo-Prog系列のグループと比べるとプログレハード志向が強いと思います。まだこのころは、Prog Metal度はそんなに高くないですが、プログレメタル系のファンの間でも結構人気が高かったりするようなことを耳にしました。歌詞もいろんなテーマに取り組んでおり、とくに人間の内面性を見据えた情感豊かなOliver Philippsの歌声がたまりません。どのメンバーも演奏では、お互いを助け合うかのようなインタープレーも見られますし、やはり屋台骨といってもいいOliverのキーボード、そしてリードギター、ボーカルとこの人の才能には舌を巻きそうです。個人的にはEveronのアルバムはFantasmaアルバムがイチオシですが、色々と彼らの作品をたどっていくと面白いものにめぐり合えると思いますよ。(プロモ盤Review)


Everon - Fantasma
Mascot Records
(2000)

ドイツを拠点に活動するNeo-Prog系グループが2000年にリリースした良盤です。このアルバムは、徹頭徹尾ドラマティックな仕上がりになっており度肝を抜かれる内容になっています。前作までは良質なNeo-Prog系バンドという位置づけをしていた人たちも多かったと思いますが、この作品は彼らのキャリアの中でも相当気合いを入れて作ったのではないかという充実度の高さです。この作品ではNeo-Prog系タイプに見られる叙情味と清涼感は保ちつつも、ハード&へヴィな度合いがアップしています。Oliver Philippsの歌声も説得力を増していますし、とにかくバンド全体に漲っているテンションの高いパワフルでハードなサウンドは、きっとProg Metal的サウンドを好むリスナーをも大いに振り向かせることでしょう。この作品の仕上がりに、とにかく圧倒されましたね。Neo-Prog系の音楽を目指すグループも色々なタイプが存在するのだなーとEveronの音楽から教えてもらったような気がします。このグループばかりは、自分で率先して聞いていこうというタイプでは無かったのです。しかし、各方面の音楽ファンの友人から薦められて聞いたのですが、Everonの作品では今回紹介したFantasmaがダントツで気に入りました。ハードでドライブ感のある演奏や濃密度が、グングンと高まる中盤辺りの組曲形式のものなどは、Neo-ProgシーンからのProg Metalへの華麗な挑戦とでも言いたくなるほどです。Prog Metal的な度合いが高いものは、ある意味EnchantThreshold、そしてVanden Plas辺りが好みの人も満足するのではないでしょうか。いやー非常に素晴らしいと思いました。Everonが放つ薫りは、往年のAsiaJohn Wettonなどのスタイルを彷彿とさせるところがあります。加えて、コンテンポラリーでキャッチーな親しみやすさを信条としているようにも受け取ることができました。どの楽曲も説得力があり、80年代そして90年代を通してメロディアスなRock音楽全般を楽しんでいる人の琴線を確実に直撃するでしょう。(プロモ盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤


Everon - Bridge
Mascot Records
(2002)

2002年の下半期も上半期に引き続き、中々面白い良質なバンドのリリースが続きました。 Everonの最新作Bridgeは大変充実している作品と言っても過言ではないと思います。2002年はVanden Plas, Pain of Salvation, Superiorの作品などなどを筆頭として、素晴らしい作品が次々と海外・国内からリリース続きましたが、EveronBridgeも品質の高い作品です。聴くごとに味わいが深まっていく作品をリリースするEveronですが、今回も緩急をしっかりと用意しております。前作も非常に高品質で気品あふれるネオプログレッシブ系ハードサウンドを繰り出していましたが、今作品も名作Fantasmaに迫る勢い、いや聞き手によってはそれを凌駕するほどのメロディックでシンフォニックハードなNeo-Progサウンドが魅惑的です。特に今回のインスト曲の「Puppet Show」は、Prog Metal勢に迫るほどの緊迫感とパワーを感じさせます。(購入盤Review)

Discography:


Back to [E] Section
Back to Review Section

Go to Top Page