ECHOSILENCE
country: Estonia
style/genre: Prog Metal, Technical Metal, etc.
website: http://www.echosilence.net/
related bands/artists: [03], Cacao, etc.
similar bands/artists: Aghora, Cynic, Sieges Even, etc.
artist info: エストニア出身の新進気鋭Prog Metalバンド。



Echosilence - Distorted Horizon
Nailboard Records
(2005)

ロシアと接しているバルト3国の一つ、エストニア出身の5人組Prog Metalグループ。以前からデモ制作を重ねており、Prog MetalやTechnical Metalサウンドを追い求めている熱心なファン層からは、長い間正式な作品発表が待ち望まれておりました。これまでは、インストを中心とした演奏を展開しておりましたが、このMini-CDには女性ボーカリストのKadri Rattが参加してのサウンドとなります。音楽的には、Cynicからの影響化にありますが、独自の方法論を用いながらコンプレックス且つテクニカルな演奏が縦横無尽に展開されています。

ツインギターという形態を主体にしたサウンドを武器にしており、なるほど非常にスリリングな音楽を楽しむことができます。東欧や旧ソ連方面では、以前からCynicやPsychotic Waltzなどの一筋縄では測れないテクニカルメタル〜Prog Metal系統が好まれる土壌でありますが、遂にこのような完成度の高いバンドが登場とあいなった訳であります。クレジットによると、キーボードが使用されているという表記は全くありません。しかし、そこかしこで聴けるアトモスフェリック風味なキーボード的なサウンドは、シンセ・ギターやエフェクター等によるものなのでしょうか?。

ヘヴィで濃密なセクションが目立つ中で、静寂を大事にしたクリーンな雰囲気作りにも長じているところがこのバンドの強みでしょう。独特のスペーシー且つアトモスフェリックな要素を強く押し出す部分もあり、この辺りのなんともしれないメタフィジカルな世界観は、CynicAghora, Psychotic WaltzSieges Even、そしてSpiral Architectなどのバンド勢を好むリスナーにも楽しんでいただけるような気配があります。気になる美人ボーカリストのKadri Rattは、少しAghoraのDanishta Riveraを彷彿させる浮遊感のあるスタイル〜コケティッシュな歌い方を特徴としているので、この辺りで好みが分かれることでしょう。

人知れずアンダーグラウンドシーンには、テクニカル・メタル〜ギターサウンドを主軸に置いたProg Metal勢が、研鑚を積み重ねております。その中には、驚くべき若手のテクニシャンが数知れず群雄割拠しております。このEchosilenceも、そういった勢いに乗じてシーンに踊り出てきたと言っても良いでしょう。ただし、このバンドの場合は、これが正式なフルレングス・アルバムという訳ではありません。Mini-CDという形態の作品で4曲しか収録されていませんので、今後どのように発展していくのか見守っていきたい存在と言えるでしょう。(購入盤Review)

Back to [E] Section
Back to Review Index

Go to Top Page