FATES WARNING
country: USA
style/genre: Prog Metal, Powerful Metal, etc.
website: http://fateswarning.info/
myspace: http://www.myspace.com/fateswarning
related bands/artists: Jim Matheos, John Arch, Engine, O.S.I., Slavior, Chroma Key, Redemption, Frank Aresti (All that is), etc.
similar bands/artists: Dream Theater, Queensryche, Rush, Iron Maiden, Gordian Knot, Auditory Imagery, etc.
artist info: 現存するProg Metal系バンドの中では最も歴史の長いバンドの一つ。ある意味Dream Theaterにも影響を与えている重鎮。



Fates Warning - Awaken The Guardian
Metal Blade Records
(1986)

うちのWebページでは、FWと言えば僕の口からはFates Warningしか出てこない訳ですが、この作品はJohn Arch時代のマニア層から圧倒的な人気を誇るアルバムです。僕自身はシンガーのRay AlderやドラマーのMark Zonderが加入している時期からFates Warningを好きになったので、このアルバムに収められているサウンドはまったく違うバンドのように聞こえるときがあります。ですが、これは紛れも無く初期から応援しているFates Warningファンにとっては初期の名盤でありまして、ところどころに入っている幽玄なクリーンギターの音が独特だと思います。サウンドや方向性は明らかにIron MaidenRushなどから彷彿された80年代当時のアメリカの正統派Powerful Metalでありますが、同時代に存在していたバンドとは違う孤高の存在感があります。アンサンブルがやはりプログレメタルの始祖の一つであるFates Warningならではの味わいを持っております。Awaken The Guardianの場合、日本のメタルリスナーには非常にとっつきにくいと思われます。僕自身も一回聞いただけでは、その非常にビジーで猫の目のようにめまぐるしく変わる展開に圧倒される一方でありました。難解だなーと思わされましたが、CDを廻すごとにその独特の妖しげなムードとスペクタクルな世界観にひきずりこまれるかのように、少しづつ興奮の度合いが上がってきたアルバムとしては異例のひとつであります。このアルバムの中ではFata Morganaが一番のフェイバリットです。John Archのハイトーンがかぼそく感じられるところもありますが、プログレッシブメタルのルーツとしては忘れてはならないサウンドだ。Dream Theater的なものは期待されると、この作品に関しては肩透かしになると思います。Watchtowerや初期のIron Maidenなどがお好きなメタル好きな人にはお勧めです。80年代の米国パワーメタル系が得意でない方は、パスしてもいいかもしれない(ちょっと弱気発言・・・)。しかしパワーメタル系でアンサンブルに独特のエッセンスを持つバンドを探しているのなら、このバンドはお奨めであります。むしろ個人的にはRay Alder加入以降のサウンドをProg Metalファンにお奨めしたい。(購入盤Review)


Fates Warning - Perfect Symmetry
Metal Blade Records
(1989)

Prog Metalシーンの重鎮グループFates Warningにとって通産5枚目となるフルレングスです。ドラマーが実力者のMark Zonderに交代しており、リズム的にもいよいよFates Warningらしさが前面に押し出されてきた感があって頼もしい限りです。前作No Exitから参加したRay Alderも次第に頭角を表しており、Fates Warningがグループとして、さらに強固になる第一歩を踏み出すことになったと自分は考えています。1989年というとギターオリエンテッドなProg Metalグループも存在しておりましたが、まだまだ地底活動を続けるアンダーグラウンドな存在でした。正統的なPower MetalやTechnical Metal勢が活況を呈しつつ、メインストリームではHard Rock/Metalグループが活躍していたころで華やかだった時代という印象をもたれていることでしょう。80年代の後半の時期から既にWatchtower, Queensryche, Sieges Even, Dream Theaterなどといったワールドクラスの強豪グループも活動しておりましたが、このPerfect SymmetryでFates Warningは他のグループとは、また異なる独自の方向性とProg Metalサウンドを形成させたと思います。

Fates Warningというと、なにか「寒い冬空」や水墨画のような、侘び寂びの世界に通じるイメージをもたれている方もいると思いますが、そういった世界観はこの作品でスタートしたと言えるかもしれません。アルバムごとに異なる世界観を形成しつつも、各アルバムで培ったサウンドや楽曲展開を少しづつ継承しながら、新しい生命体を生み出しているかのようにも僕の目には映る(耳には聞こえる)。惜しむらくはプロダクションで、これは現在のサウンド・プロダクションや「ものさし」で測ったりしながら、振り返ってみると注文をつけたくなるところが若干あります・・・そこら辺がこのアルバムに対峙する上で、ちょっと躊躇してしまいそうになることでしょう。もしも、現在の彼等がてがけるプロダクションやミックスで、これが制作されていたならば、さらに嵌まることができたのではないかと贅沢なことを考えてしまいます。でも各楽曲の内容としては、完成度が高いように思いました。特に個人的なお薦め曲を以下に挙げたいと思います。

Part of The Machine (1曲目)
アルバム冒頭ナンバーからゾクゾクとします。全体的に聴いてみて思いましたが、テンポチェンジと変拍子がたまらなく気持ちいいです。個人的にこの曲から感じ取った感想としては、人間が人間らしさをいつのまにか失っていき、果てには思考力も奪い去られてしまい、最終的には機械の一部にしか過ぎなくなってしまうという印象です。内容的には、まさにJim Matheos得意の路線であります。キーボードは全く入っておりませんが、この路線は多くの後続Prog Metal勢にも色濃く影響を与えていると思います。Ray Alderの歌も大変エモーショナルで、ハイトーンのみに頼らない表現力を身につけたと感じます。アルバム最初の曲としては、完璧な配置です。何回聴いても、「これぞ正統派Prog Metalサウンド」と呼ぶにふさわしい構築と展開はお見事という他無いです。これはほんまに、Prog Metalファンにとっては超気持ちいい曲の一つです。

Through Different Eyes (2曲目)
1曲目の複雑緻密な構成で展開された曲とは異なり、ストーレートなアプローチで臨んだ楽曲でProg Metalファン以外にもアピール度大です。ある意味バラード風と捉えることができるかもしれませんが、このアルバムの中ではスピーディー且つアップテンポに展開されるハード&ヘヴィな曲でありまして、哀愁を含みつつも親しみやすいです。僕はこの曲を通して初めてFates Warningの存在を知ったと言ってもいいでしょう。この曲は、次のアルバムで聴かれるPoint of Viewにも楽曲の作りやサウンドは継承されることになりましたね。特にこの曲に関して思うのは、もっといいプロダクションだったら、さらに名曲に仕上がっていたことでしょう。Hard Rock/Metal系ファンにも、かつては随分浸透していた様子です。コンプレックス路線ではないアップテンポで疾走感あふれる楽曲は、このアルバムにも用意されておりまして、3曲目のStatic Actsや6曲目のThe Arenaは代表的なものといえるのではないでしょうか。

At Fates Hands (5曲目)
これはこのアルバムのハイライトにしている人もいるかもしれませんが、純然たるProg Metal系でヴァイオリンを使用したのは、ひょっとしたらFates Warningが初かな?。インストパートでの絡みと変拍子の気持ちいいウネウネ感、そしてDream TheaterからゲストとしてKevin Mooreが絡んでおります。場面によってはさながらFates WarningのProg Metal王道パターンとDream TheaterのImages & Wordsに収められている楽曲の雛形ともいうべき瞬間を味わえる?と感じました。序盤は情感を込めてゆっくり楽曲が立ち上がっていき、インストパートでは2本のリードギター・キーボード・ベース・ドラムが一進一退で攻防を繰り返しながらも調和し、緊張感が高まりクライマックスを迎えます。この楽曲では特に秋空や荒涼とした寒い冬景色を想起する場面が多く、感激させられました。Fates Warning屈指の名曲と言えるでしょう。

Chasing Time (7曲目)
90年代にベストアルバムのタイトルともなった7曲目。全体的には地味めですが、ヴァイオリンがまた登場するだけでなくソロパートとしても活躍。どうやらFates Warningの領袖Jim Matheos氏はKansasも好きらしいですが、Kansasぽいとは僕は感じませんでした。ヴァイオリンが導入されているところは、ひたすら美しいです。そして切々とエモーショナルな歌で頑張っているRay Alderが素晴らしく、大好きな曲。曲が終わりに到達する刹那・・Alderの情感こもった言葉ひとつひとつにやられました。この曲がアルバムの総仕上げとなっていても悪くはなかったかもしれません。

Nothing Left To Say (8曲目)
アルバム最後の曲ですが、歌が入るまでのバンドによるウネウネでノリノリの機械的でグルーヴィーな変拍子が超気持ちいい!・・笑。Prog Metalファンは、この変拍子サウンドで酔いしれることができるでしょう。全体的には、躍動感漲っています。この曲を聴いていて思いますが、決して無理をせず魅力的な変拍子を始めとする多種多様なリズムパターンを繰り出してくるFates Warningは本当に頼もしいです。

個人的には、このアルバムは気分や環境によっては、全体的にどっぷり嵌まれる時もありますが、そうでないときも時々あります。プロダクションのせいか序盤の3曲目辺りが、ムーディーで内側に入り込んでいくような場面になると、聴いていてしばし迷ってしまいそうになるときがあります。結論としては、今後の様々な作品や方向性としても受け継がれていくように、プログレ風な内容を想起させるロングフォームな形態のProg Metalサウンド、Power Metalファンにも楽しめる疾走感のあるテンポのよいもの、果てはムーディーで静謐さを装った独特の内側のめり込み系のものを含めて、様々な楽曲やアプローチが詰まっている作品です。個人的にはリマスターやリミックスされたら、どんな内容になるのか興味深いです。新規メンバーを含んだ第2期のFates Warningは、この作品から進撃を開始したと言ってもよいのでは(^-^)。(購入盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤


Fates Warning - Parallels
Metal Blade
(1991)

個人的な見解にしか過ぎませんが、Fates Warningのキャリアの中で重要なターニングポイントの一つとなった傑作。No Exitから参加し、前作Perfect Symmetryアルバムでも実力を遺憾なく発揮していたRay Alderが、Fates Warningのメンバーとして確固たる地位を確立したと強く感じさせるボーカルワークが、とてつもなく素晴らしい。プロデューサーとしてTerry Brownを迎えて、バンドの方向性をよく理解したプロダクションとアレンジメントを含めて、Prog Metal史上の中でも完成度の高いアルバムが登場したというのが、リリースした当時に感じた事であります。 「もし、これまでに聞いたメタル系アルバムの中で個人的に好きなものを選んでください」と尋ねられたら、このアルバムは確実にトップ3、あるいは5位内に私なら選出するでしょう。それぐらい、個人的には思い入れが強いアルバムです。しかしながら、これは聞き手によってはその魅力が伝わりにくい作品であることも否めないでしょう。派手なインストセクションや目まぐるしい展開を期待すると、確実に肩透かしでありましょう。でも、演奏面だけでも非常に引き締まった内容であります。Mark Zonderの生き生きとしたダイナミックなドラムパートを中心に、緻密でスリリングな演奏は各所で楽しめます。しかし、このアルバムが目指しているところは、演奏面だけで楽しむというものよりも、もっとトータルで深く考えて作られた非常に奥が深いProg Metal作品だと僕は感じました。

まず耳を引くのは、これまでのFates Warningの作品の中でも、インパクトが強くてキャッチーな楽曲群が多く含まれています。バラード的な要素を含むものもあります。実際にEye To Eyeは、MTVやラジオでもかなりオンエアされていました。シングルとしてもポテンシャルの高かったPoint of Viewは、ライブでも非常に映える楽曲として完成度が高く、彼らのアンセムとも言えるものでしょう。とにかくどの楽曲もバンドの意向とTerry Brownのプロデュース手腕がガッチリと嵌っており、非常に魅力が増した作品という位置付けです。音楽性や方向性は大分異なると思いますが、個人的にはRushPrestoMarillionの作品にも匹敵する充実度を誇ると断言したくなります。いや、RushやMarillion、あるいはQueensrycheの代表作品を引き合いに出す必要は無いのかもしれません。、個人的には本当に充実した作品をリリースしてくれたと聞くたびにそう強く思います。

また、このアルバムは当時のメンバー間のケミストリーも非常に上手く機能しており、見事なアンサンブルと楽曲のアピール度も高くて文句のつけようがございません。上でも触れたように、聞き手によっては「どこがいいのかサッパリ分からん」という意見もありますが、反対意見が出るのも否定しません。別方面から見たら、どうも淡白すぎて面白みがないという人もいらっしゃるでしょう。でも、いいんです(ジョン・カビラ風)。このParallelsは、私の心の奥深くまで迫ってくるものがあります。歌詞全体のクレジットを見て驚いたのは、ほぼすべてJim Matheosによって手がけられております。このアルバムを完成させるにおいて、かなり下準備が施されており、無駄な部分は省き作品のグレードを高める努力を強く感じます。

面白い点として気づいたのは、彼らがDream Theaterとなんらかの強い接点が前作からも感じられましたが、この作品のゲストとして現在Dream Theaterとして活躍しているJames LaBrieが2曲目のLife In Still Waterで参加しております。あまり細かくリサーチはしていませんが、まだこの作品がリリースした時点では、Dream Theaterの名盤Images And Wordsは世に出ていなかったと思います。そういった意味も含めて、とても興味深いです。ちなみに、Kevin Mooreは前作Perfect SymmetryAt Fate's Handで見事なキーボードワークスを披露しているのは流石であります。余談でありますが、ライブやツアーでもFates WarningやDream Theaterと関わりが密接であるところも重要なところでしょう。

Dream Theaterなどのテクニカル路線やドラマティックな演奏形態のProgPower系がお好きな人には、あまりピンとこない作品かもしれません。割とソフトな路線の楽曲も結構目立ちますし、Jim Mathoesが手がけた楽曲の影響が強いので内省的なものが多いです。しかし、このアルバム付き合えば付き合うほど、とても深いです。一度このアルバムの魅力に嵌れば、ますますFates Warningについて調べたくなると思います。海外と日本での人気の違いや温度差について語られる度に悲しくなってきますが、Dream TheaterやQueensrycheとは一線を画すアプローチを持ったFates Warningの魅力をこのアルバムから感じ取ってほしいと思います。(購入盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤


Fates Warning - Inside Out
Metal Blade Records
(1994)

アメリカの大御所Prog Metalグループによる通産7枚目となるフルレングス作品。前作の「Parallels」がFates Warningのキャリアで最も成功した作品の一つだっただけに、この新作「Inside Out」ではどのような音楽性を追求しているのかが当時のファンやリスナーにとっては気になるところであったでしょう。僕個人の経験で言うと、Parallelsとは一見似ているようでどこか異なる手法や雰囲気を持っているような気がしました。それぞれの曲をピックアップしてみると、前作の方向性の延長線上にあるものの、何かが違うという感触がつきまといました。そのせいか、この作品が好きになるまで随分と時間がかかりました。1曲目"Outside Looking In"から2曲目"Pale Fire"を聴いてみると曲の繋がりや流れはパーフェクトだし、Fates Warningらしい素晴らしいテンションのあるProg Metalサウンドが楽しめます。ところが3曲目の"The Strand"を聴きだした辺りから、何か質感が違うというか、独特のムードを持っていることが伝わってくるのです。とりあえず家のプレーヤーで聴くだけでなく、外出しながら車の中で聴いたり、PCを通して聴いて・・といった具合に環境を変えて聴いてみて結論を出してみようということにしました。自分にとっては最も好きなグループの一つなので、「好きなアルバムなら好き」、納得行くまで聴いて「ピンと来ないし、好きになれない」という具合に葛藤してみるのもいいだろうということで、アルバム全体をしつこく繰り返しチェックしてみました(笑)。

時間を随分かけたせいか、今まで苦手だった部類の3曲目の"The Strand"や5曲目の"Island In The Stream"辺りを受け入れることができるようになってから、次第にこのアルバムが浸透してきました。最終的には自分の好きな楽曲を中心に全体的に味わえるようになりました。Fates Warningが得意としている緻密なパーツを含む躍動感のあるProg Metal然とした楽曲は、むしろ「Paralles」の時よりも目立つと言いたくなるほどでしょう。その辺りの楽曲は大いに楽しめますし、流石は大御所と拍手を素直に送りたいです。ところが、「手放しで心底楽しんでいるのか?」と尋ねられれば、ウーム・・・と唸ってしまう楽曲も。パーツ・パーツで自分にとってシックリと楽しめない箇所が顔を出してくるのが少し惜しい・・・何か贅沢な注文を言ってるのかもしれませんが・・・(^^;)。そういった場面に差し掛かると、確かにもどかしくなるというのが正直なところですね。

その一方で、これまでに「Perfect Symmetry」や「Parallels」などで確立したスタイルを分かりやすい形で提示しているのは注目したいと思います。確かに「Parallels」アルバムとの共通点は見出せます、2曲目の"Pale Fire"、そして4曲目の"Shelter Me"に関して言うと翳りを秘めつつも、キャッチーな手法を取り入れているのが琴線に触れるところです。Fates Warningの中に少なからず「Parallels」の幻影を求めているタイプのリスナー(つまり自分・・笑)は、このアルバムの突破口はこの2曲でした。また6曲目の"Down To The Wire"や7曲目の"Face The Fear"は、ソリッドでパワフルな楽曲指向のナンバーとして、これまでのFates Warningを応援してきた人達にもお馴染みのスタイルということで楽しめるでしょう。このような聴きやすい特徴を持った楽曲や構成というのは、ある意味Fates Warningに距離を置いているHR/HM系リスナーにも受け入れられる可能性はあります。そういったアプローチが強い楽曲は、僕も非常に気に入っています。以前のFates Warningからは感じられなかったような、色んな雰囲気を持つ楽曲を発見することもできるでしょう。3人ほどゲストミュージシャンが参加しており、登場する場面は少ないながらも、ピアノやキーボード〜シンセ・プログラミングなどのインプットは新鮮に映りました。ゲストで参加したことのあるKevin Mooreみたいなシンセ・ワークでは出てきません。しかし、彼等による手堅いバッキングや伴奏、印象的なフレージングやパッセージが飛び交うところは、素直にハっとさせられます。

しかし、その辺りばかりを見ていくと「Inside Out」という作品を聴いていくうちに迷子になってしまう感覚を持っているところが、やや手ごわいところです。前作の「Parallels」では内省的な度合いのある楽曲も含まれて居ましたが、どこか哀愁を感じさせる雰囲気も漂っており、バランス感覚が極めて素晴らしいものでありました。この「Inside Out」に関して言えば、胸をしめつけるエモーショナルな部分は存在している一方で、ある種の混沌・困惑と言った側面を同時に強く感じさせます。上手く表現できたかどうか分かりませんが、その辺りが「ある種の取っ付き難さ」を感じさせるのだろう・・・と自分は分析してみました。またプロデューサーも今回は、Bill Metoyerの手がけたアプローチの差が出ているのは確かでしょう。音の厚みというかサウンド作りの方向性の違いというのも、個人的な違和感に繋がっているかなあ?と。

アルバム全体を見渡してみると、サウンドやプロダクションも丁寧に纏めて作ってあるのは確かです。冒頭で登場する"Outside Looking In"は文句なしで凄くカッコいいナンバーです。演奏を聴いている限りは、9曲目の"Monument"に代表されるようなスリリングで変拍子を上手く活用した内容が登場します。今回の作品はParallelsのようなシングル盤としてリリースできるポテンシャルを持った親しみのある楽曲路線と、次回の作品に繋がるようなプログレッシヴな側面を強調した楽曲が同居している不思議なアルバムになっています。この辺りの作風は、Ray Alderが参加して以降の新しい体制になったFates Warningに全く存在していなかったとは言いません。彼等の場合は、そこらへんも一つのパッケージで巧みに包み込み統一感を出していたと思います。今回の作品に限って言えば、連結した流れを持つ数曲のナンバーを除けば、それぞれの楽曲が別々のドラマを持って存在しているという感じです。

後でFates Warningのインタヴュー記事を読んでみたのですが、「Inside Out」に関して言うとメンバーの見解は概してポジティブなものではないようです。当時は忙しいツアーやバンドの活動などでメンバーも疲弊していたのか、この作品を仕上げるのは、かなりの難産だったというのが伝わってくるインタヴュー内容だったことは確かです。実際にどの時期のことを言っているのか定かではないのですが、1994年〜1997年の2年間(想像するしかできませんが95年〜96年ぐらいか??)ほど解散に近い状態だったという話があります。でも、そのまま解散せずに活動してくれていることが実にありがたい。そういうことを考慮に入れて聴くか、そうでないかでまた印象は違ってくるのかもしれませんね。バンド自体にとって過渡期に出したアルバムということで、色々な視点で聴けるアルバムだと思います。紆余曲折を垣間見ることができますが、なんとか踏ん張って標準のクオリティを軽くクリアした作品をリリースしてくれた努力に感謝したいと思う。(購入盤Review)


Fates Warning - A Pleasant Shade of Gray
Metal Blade Records
(1997)

Progressive Metalシーンのパイオニアとして、現在も欧米を中心に活躍しているFates Warningにとって通産8枚目となる作品。前作Inside Outを最後に初期からグループを支えていたFrank Aresti (guitar)とJoe DiBiase (bass)が脱退してしまいました。かなりの痛手と思われていましたが蓋を開けてみれば、素晴らしいアルバムを引っ提げてProg Metalシーンに一つの衝撃をもたらしてくれたと思います。メンバーの脱退をものともせず、それをバネにしたかのような意思の強さが感じられます。そして、ここにProg Metalリスナーにとって、完成度の高い内省的な側面を情感豊かに、リリカルに表現したコンセプトアルバムが登場とあいなった訳であります。このアルバムは、ある意味一つの楽曲と捉える人もいますが、大きく分けて12のパートに分かれております。

リーダーのJim Mathoesが音楽面や歌詞の世界観を殆ど手がけた内容となっていますが、ブックレットには歌詞以外の注釈は全く無いもののリスナーにその解釈や感じ方を委ねています。これは個人的な解釈になりますが、「主人公が朝が明ける前の深夜とも早朝とも区別のつき難い時間帯に、自分の人生を熟考し振り返る・・・また後悔の念にさいなまされつつ、ある種のフラッシュバック風なトランス状態を通して物語が断片的に展開されていく」というところが大方の共通認識として、このアルバムを聴いたり理解をしていくうえで、手がかりになるのではないかと思います。音楽のテーマは、詳細には語られていないどころか、世界中のどの音楽メディアにも「A Pleasant Shade of Gray」とは何か?ということをJim Matheosが語ろうとしませんので、彼の本意や主旨はベールに包まれています。そういった意味でも、挑戦しがいのあるProg Metal作品だなーと自分は思います。ヒントとなるのは、やはりWould Have Beenとか、Could Have Beenといったフレーズが途中で何回も挿入されることから推察できるように過去の出来事を振り返っての「後悔の念」といったもの、それから「もしも・あの時、ああしておけば、状況や人生は好転していただろう。だけど、もう元には戻れない。どうすることもできない。何も出来ない、変えられない。」・・・と言ったような、誰の人生でも経験した悔恨の極みや哀しみ、そして痛みなどの要素がアルバムには確実に潜んでいます。内省面な音楽や人間の精神面に訴えかけてくるタイプのサウンドに興味を持っている人には、これほど情感に訴えかけてくるProg Metal作品は無いのではないかと思いました。

音楽的にはコンセプト作品とは言え、前作Inside Outまでで培ったものを軸にモダンなテクノロジーや少々エレクトロニカ風な新しい要素も含まれているだけでなく、彼等の作品の中ではProg Metal的要素も大変濃いものとなっています。この作品では、ゲスト参加とは言え、注目したいのが元Dream TheaterKevin Mooreが全部のKeyboardパートを務めております。Dream Theater等のような激しいテクニカルパートは極力抑えぎみにしていますが、テンションの高いパートやコンプレックスな部分も随所に登場しますので、その辺りでも充分楽しめます。Prog Metal的な展開のあるパートや技巧的に緻密なパートが好きな方には、前半のPart 3Part4辺り、それから中盤のインストが活躍する部分、最終段階の辺り(Part 11)は演奏面だけをとっても気持ちがいいと思います。これはKevin Mooreの貢献だけではないと思いますが、途中で映画のサントラを彷彿するようなところや、Pink FloydPorcupine Treeなどを彷彿とさせる静謐な部分もありますし、Kevin Mooreが手がけたChroma Keyでも聴くことができたサウンドスケープを要所で絡めているのがいいですね。作品の最終段階で出てくる、サンプリングというか打ち込んだと思われる警告アラート音が緊張感を煽るだけでなく、そこからテクニカルなパートに移行するところなどは、ドラマ的な部分を上手く表現していてゾクゾクさせられます。

物語やテーマを大事にしていますが、濃密な演奏は特にリズムセクションが複雑に絡んでいくところやMark Zonderが起点となっているドラムやシンバルパート、そしてJimがグルーブや緊張感溢れるギターパートを弾くところにKevin Mooreがピアノやシンセで絡んでいくところなどは、Fates Warning好きにはたまらないと思います。KevinとFates Warningが、こういった形で本格的に共演(競演)していることによって、ある種Perfect Symmetryのアルバムにも収録されている「At Fate's Hand」の再来ともいうべきドラマティックな部分と躍動感が楽しめるのではないでしょうか。このストーリーを紐解く主人公の役割を担うRay Alderの歌の表現も素晴らしいものがありますし、この作品ではプロデューサーとしてTerry Brown氏が久しぶりに迎えられているせいか、言葉の持つ力や訴えるような側面がとても良く捉えていると思います(この辺りのボーカルメロディーやフレージングの持っていき方は、Terry Brownは確かに厳しいはずです)。

確かに何の予備知識も無く、このアルバムにトライすると大変地味かもしれません。しかし、一つ一つが大事なパーツとして存在していますし、歌詞を見ながら音楽を聴くも良し。また音楽面をよく聴き込みつつ、自分の好きなプレーヤーの演奏やプロダクションを噛み締めながら聴くも良しだと思います。これまでにFates Warningの音楽を色々と聴いてきた人達にとっては、この作品は大方評価を高くしている人が多いと思います。僕自身もこのアルバムは何回も噛み締めつつ、意味を確かめながら聴いている作品です。A Pleasant Shade of Grayの全貌や詳細な部分はまだ解明できないところもあって、ある意味Jim Matheosのパーソナルな側面から描かれた内容だけに難しい作品だったりします。しかし、何年も付き合って聴いていく内に、意外な発見や自己を振り返ったりするものとしては奥が深いアルバムかもしれないと思いました。最初はとっつきにくいかもしれませんが、アルバムの中には耳をひくパートはいくつもあると思うので、その辺りを中心に攻略していくことをお薦めします。Fates Warningが好きなリスナーは必聴の作品だと思いますよ(^^)。(購入盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤


Fates Warning - Disconnected
Metal Blade Records
(2000)

名作Pararellsを手がけたTerry Brownを再度プロデューサーに迎えて作られたのが、彼らにとって通産9作目にあたるDisconnectedです。Fates Warningにとって過去・現在を集約し、自分達の未来を見据えたかのような非常に充実した作品となっています。Prog Metalサウンドのパイオニアとしての自負を持って作られたかのような、意気込みのようなものを強く感じさせます。どうやら巷では・・・というかFates Warningのファン達にとって、このアルバムに関して激しい賛否両論の渦が巻き起こっています。「ある種これは、とんでもない問題作だ」と非難のレヴューを書いた人もいたそうです。結論から先に書かせていただきますが、僕自身このアルバムは買って聴いた当初よりも、凄く完成度の高い素晴らしい作品だなーと満足するに至っています。ぶっちゃけたことを言いますと、この作品は傑作だと思います!!。Prog MetalというとDream Theaterが確立させたイメージがありますが、この手の音楽を80年代の辺りから試行錯誤を重ねながら作り上げ、独自のサウンドやスタイルを築いたFates Warningの存在も、後輩のバンドやシーンに与えた影響を考えていくと大変重要だと思うわけであります。

さてDisconnectedの音楽について見ていくと、以前と比べて各プレーヤーの個人プレーの度合いはググっと減ったという印象がまず強いです。一番派手で忙しい演奏を展開しているのは、ドラマーのMark Zonder ぐらいでしょうか。派手なソロがない変わりに、フレージングといいサウンドといい全く隙が無く一音一音がとても効果的に機能していて、飽きる事が無いという感じです。アルバムの冒頭がDisconnected Pt.1で、中間に単独の曲が4〜5曲程並んでおり、最後に収録されている曲がDisconnected Pt.2で締めくくられています。初っ端から最後まで、非常にスリリングです。感情の起伏が激しく表現されている印象です。彼ら独自のドライブ感溢れるプログレメタルサウンドに、ゲスト参加のKevin Moore(Chroma Key)によるモダンな感性と素晴らしいシンセ・ワークが非常に巧みにブレンドされています。さらにそれにTerry Brownの手腕が加わる事によってサウンド・プロダクションの見地から見ても、素晴らしい音世界を構築することに成功しています。注目の楽曲は、「One」、「So」、「Something From Nothing」などで、圧巻はハイライトチューンの大作「Still Remains」。どの楽曲も非常にスリリングで聴いていて楽しいという感じです。

派手なソロや度肝を抜くようなテクニカルプレーは、余り期待しないほうが良いかもしれません。しかしながら、このバンドアンサンブルの充実さは、どういうことだろうか・・・。変拍子を絡めた演奏が誠にテイスティー且つ、たまりません・いやー素晴らしいですわーこりゃあ!!。全員による緻密なアンサンブルとモダンなサウンドの融合が、僕にとっては楽しむポイントですし、大きな魅力と言ってもよいでしょう。勿論忘れてはならないのは、Ray Alderの存在です。歌に関してはハイトーンや朗々とした歌唱法だけでなく、これまで彼が挑戦しなかったような歌い回しがあったり、中低音域を強調したOneなどは新境地といったところです。Fates Warningの心臓部分を担うギターリスト・コンポーザーのJim Mathoesを軸として、各メンバーそしてゲストプレーヤーの演奏が全て正しい機能を果した結果、今までのFates Warningのサウンドの集大成と同時に彼らの今後の方向性を示唆するかのような作風となっています。個人的な意見でありますが、このアルバムはProg Metal作品としては傑作として歴史に名を残して欲しいものであります。Fates WarningとTerry Brown達の頑張りに拍手を送りたいです。O.S.I.やChroma Keyが好きなリスナーで、Fates Warning聴いた事無いけど何かいいのないかなーって皆さんには、このDisconnectedアルバムを大推薦したいと思います。(購入盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤


Fates Warning - The View from Here (DVD)
Metal Blade Records
(2003)

 The View from Hereは、No Exits期から参加したRay Alder時代から、現在までにリリースされているDisconnected時代のものをフューチャーしたビデオクリップ集(一部ライブのテイクやスタジオ風景を含む)になっています。余りFates Warningのビデオクリップ集というのは、なかった訳ですがMTVのHeadbangers Ballで放映されたもの以外にも、こんなビデオクリップを作っていたのか-と感慨深いものがあります。ただ、初期からJohn Archがボーカルだった時代のものまでは収録されていません。No Exit時代の頃(Silent Criesなどの楽曲)では、割とかなりヘヴィーなPowerful Metalを展開していましたが、この頃から変拍子をメタルにたくさん導入しております。この辺りはProg Metalというジャンルのパイオニアとして新しい扉を開いた功績が感じられます。Perfect Symmetry期(Through Different Eyes, At Fates Hand, Nothing Left To Sayの楽曲等)では、割とPower Metal時代のサウンドからProg Metalのサウンドに本格的に移行する様子が伺えます。

 彼らにとって大きな転機の一つになったのは、個人的には傑作だと思うParallelsアルバムだろうと思われます。その時のレコーディング風景がちらりと、このDVDでも登場していますが、RushTilesのアルバムも手がけたことで著名なプロデューサーTerry Brownの手腕が光った彼らの中では最もメロディックでキャッチ-なPoint of ViewやEye to Eyeという名曲などが誕生しました。その後Monumentなどの曲がヒントになったのか、次第にFates Warning独特の翳りと深みのあるProg Metalサウンドに変貌を遂げていきます。A Pleasant Shade of GrayやDisconnectedという名盤が誕生したと思います。ビデオクリップ集なので、このDVDを見られる方にとっては物足りないと感じる場面もあるかもしれませんが、Ray Alder期のFates Warningが好きな人には楽しめる内容ではなかろうかと思います。あと思ったのは、A Pleasant Shade of GrayのビデオやDynamo Open Airでのライブ風景もある程度、既出の内容なので、その辺りがちょっと物足りないと感じる方達もいらっしゃるかもしれませんね。

 バンドを既に脱退したFrenk ArestiやJohn DiBiaseがDisconnected制作中にメンバーを表敬訪問した場面と、簡単ながらその2人がインタヴューに答えている場面があります(メンバーとは仲は現在でも良いらしく、コンタクトも少ないながらとっているようです)。Terry Brownを交えてのレコーディングやスタジオでのレコーディング作業の様子がリラックスした雰囲気で進行している様子も興味深いところです。またボーナストラックには、ギリシャで行ったブート風味のライブ映像が入っていて、えらい盛り上がりようで驚きです。O.S.Iのボーナストラックみたいに出てくるかなーと期待をしていましたが、Kevin Mooreの映像は全く出てませんで、Dream Theaterファンの皆様は気をつけてください(笑)。予想外の嬉しい驚きは、Fates Warningのサポート鍵盤奏者としてDivine Regaleから助っ人としてJason Keazerが参加していました。あとライブ映像も結構挿入されています。熱心なファン以外の方には、ステージでの模様が地味に若干感じられると思いますが、僕も多少Dynamoでのライブ風景はやや大人しめかなと感じました。(購入盤Review)


Fates Warning - FWX
Metal Blade
(2004)

前作Disconnected以来、4年ぶりの新譜をゲットいたしました。タイトルにXがついているだけあって、数字の10やアルファベットのエックスにちなんだものが、ちらほらブックレットにも登場します。Dream Theaterファンにとっては、「今回もKevin Mooreがスポット参加しているのかも?」と期待しておられると思いますが・・・残念ながらKevin Moore氏は参加しておりませんのでガッカリしないで下さい。プロダクションも、ほぼ全部Ray AlderJim Matheosによるもので、個人的に期待していたプロデューサーのTerry Brownも参加していません。結論から言うならば、このアルバムも前作と同様に賛否両論に意見が真っ二つに分かれそうな気配です。そして、今回の私の感想と印象は、非常に複雑でありました。というのも、「ウォオオ、流石はFates Warning!」という感じで嵌ることのできる楽曲もあれば、「え?あれ?」と聴いていて、戸惑ってしまう楽曲もあったからです。全体的には、Disconnectedのサウンドを継承している場面もありますが、A Pleasant Shade of Gray的プログレパートや、時にはParallelsぽいと感じさせるところもありました。これまでに培ってきた彼らのスタイルをベースに、ハードとソフトな両面を兼ね備えた、メランコリックな佇まいを感じさせるProg Metalサウンドは普遍であります。しかし、さらに新しい側面を切り開こうとする意欲も同時に感じました。

まず、1曲目のLeft Hereでいきなり心を鷲掴みにされてしまいました。特に序盤のアコースティックなギターパートは、非常に美しくもエレガントな佇まいを見せ、後にヘヴィーな音像に様変わりします。ギターによるリフレインとJim Matheosによる繊細でありながらもどこか幽玄なギタープレーが、素晴らしい。そして、Ray Alderによる湿り気を帯びたボーカル部分も非常に良いです。そして、Fates Warningの要的存在のMark Zonderも非常に素晴らしいドラミングで活躍。間髪入れずに、2曲目のSimple Humanは、前作DisconnectedやRay AlderのバンドEngineを彷彿させるヘヴィー且つModern Metal的なサウンドが支配的であります。リアルで重厚的なサウンドに仕上がっており緊張感と熱いエネルギーを放出しており、のめりこむことができました。3曲目以降は、斬新な手法や新しいアイディアを取り込んでいる印象がありますね。しかし、個人的には中盤辺りが、まだイマイチ把握できないせいか、嵌るまでに時間がかかりそうです。途中のSequence#7は、O.S.I.というかKevin Mooreぽさもあります。後半に登場するWishが、これまた極上な仕上がりで、再び至福の時を味わいました。

やっぱりドラマーのMark Zonderがこれを最後に脱退するのが決定しているせいか・・・それが起因しているのか?、よく分かりませんが、なにかモヤモヤしたようなものが最後に残ってしまいました。この「物足りない」と感じさせるのは、何なのでしょう。もしも、Terry Brownのインプットがあったなら、少なくともヴォーカルのメロディーラインや抑揚は変わっていたのかもしれません。こちら側が勝手な期待を色々としていたために、楽しめる楽曲が結構ある一方で、特に中間地点辺りは、期待していたように楽しめなかったのが、なんともモドカシイ。でも、ある意味、ファンの勝手な期待とかを、見事に裏切るほど彼らは、もっともっと先の地平線を見つめているのでしょう。そういったことを考えると流石は、Fates Warning!!ということなのでしょう(^-^)・・・と、やせ我慢しておきます。毎度のことでありますが、とりあえず、また聴き込んでいくと味わいが深まりそうな感じです(実際にあとで聴き直したら、かなり浸透してくる曲が多くあり印象は良い方向に変わってきました)。やはりLeft HereWishのような楽曲は、秀逸の出来栄えに仕上がっていて、お薦めでございます。こういった楽曲を中心にFWXを楽しんでいただきたいと思います。Jim、Ray、Markの3人体制の一角が崩れたことにより、今後Fates Warningのサウンドがどのように変わっていくのか見つめていきたいと思います。(購入盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤

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