GRONTVED, STEEN
country: Denmark
style/genre: Technical Rock, Fusion, Jazz Rock, Melodic Instrumental, etc.
website: http://www.steengrontved.dk/
related bands/artists: Josef Aarskov, Lars Ringgaard, Nikolaj Storr, Kim Adrian, etc.
similar bands/artists: Massimo Izzizari, Milan Polak, Greg Howe, Alan Holdsworth, Steve Lukather, TOTO, Steely Dan, etc.
artist info: デンマーク出身の新世代ギターリスト。セッションワークで鍛えた幅の広い音楽性をこなすミュージシャン。



Steen Grontved - Night Vision Goggles
Lion Music
(2007)

デンマーク本国を拠点に活躍をしているギターリストのSteen GrontvedがLion Musicより劇的デビューです。最近のレヴューにはウムラウトが付く人が地味に増えてきましたが、この方のGrontvedのOには、/(スラッシュマーク)みたいなのが本当は入ります・・自分のキーボードで打てなくてごめんなさい(^^;)。えっと気を取り直して続きいきます。察しの良い方は、ここまで読んで気づいたと思いますが、ハイそのとおりなんです。この人の音楽や演奏スタイルに嵌りました。一言で表すと、物凄いテイスティーなギター奏法とサウンドでインスト楽曲がどれも見事なものばかりです。序盤はいきなり、Greg Howe的な技巧性が高く求められるインストが怒涛の如く展開され、この時点でやられましたね・・自分の場合は。セッションワークで色んな音楽性をこなしているだけあって、アルバムに収められている楽曲はポピュラー音楽のイディオムやボキャブラリーを駆使しつつ、大変幅広いものばかりです。当然、Steen Grontvedによるテイスティーこの上ないギター演奏が中心なのですが、いわゆるありがちなテクニカルな技巧派の大運動会になっていません。収録されている楽曲は、それぞれ性質が異なり、ジャズ・ロック、ファンク・ロック、ハードロック、フュージョン・ロック、都会派インスト、ポピュラー風インストなど様々です。ひつこいかもしれませんが、この人のギターサウンドやトーナリティーがほぼ完璧というぐらい絶妙で私自身は堪能することができました。また本人によるキーボード・プログラミングによるもので、キーボード的な音もいい具合に挿入されていますし、彼による独特のチューニングによるギターシンセなども抜群で効果的に機能しています。都会的な印象が濃いインスト曲は、TOTOSteely Dan辺りにも通じるものがありますね。聴き進めていくうちに、どんどんと新しい発見やテイスティーなものが目白押しです。ひょっとしたら、Mike Stern辺りやAlan Holdsworth, Yellow Jacket, FourplayそれからBob Jamesぽいものが好きな人も楽しめるかもしれません。ヘヴィなサウンドやダークな質感を同時に求める指向のリスナーには、「この作品は退屈だ」という烙印を押されそうです。フュージョン的なタイプが濃いものが苦手な人にはお薦めできないかもしれません。そういった意味で聞き手によって楽しめる度合いは変わってくるかもしれません。しかし、全般的に演奏面や技巧的に凝ったものやプロダクションが充実しているものなどが好きなリスナーには、聴いてみる価値のあるインスト作品だと思います。リズム的にもロックパターンからアフリカンビートやマンボなど、パーカッションやドラムを上手く使ったものがあり、あらゆる側面から見ても完成度がきわめて高い良質なギターインストです。うーむ、全体的に聴けば聴くほど楽しめます。自分でも楽器をたしなむリスナーには、目から鱗が落ちる斬新さをNight Vision Gogglesから感じ取って下さい。またまたLion Musicは凄いミュージシャンを発掘してくれましたね。様々なものが詰まっているギターインスト中心の作品として、いやー楽しく聴くことができました。(プロモ盤Review)
[Steen GrontvedのMySpace] http://www.myspace.com/steengrontved  

PILGRIM WORLD推薦盤

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