HEAVEN'S CRY
country: Canada
style/genre: Prog Metal, Hard Prog, New Tendencies, etc.
website: http://www.heavenscry.com/
related bands/artists: Voivod, Despised Icon, Alcoholica, etc.
similar bands/artists: Thought Industry, Voivod, King Crimson, Dream Theater, Vauxdvihl, Pain of Salvation, Echolyn, etc.
artist info: 緻密なアレンジメントとリードボーカルで味わいを見せる個性的なカナディアンProg Metalバンド。



Heaven's Cry - Food For Thought Substitute
Hypnotic Records/DVS Records
(1996)

カナダの個性派Prog Metalグループによる1stアルバムです。1996年にリリースされたアルバムですが、今聞いてもインパクトの強さは色あせること無く、直撃するかのようなアグレッションを持った音楽です。非常に躍動感が漲った本来のプログレッシヴ・メタルサウンドが展開されています。かなりアグレッシヴに攻勢をかける一方で、ボーカルのメロディーやハーモニーなどは大変キャッチーです。メキャニカルでスラッシーに突進する場面なども登場しており、どの楽曲もリスナーをひきつけるインパクト満載だと思います。5曲目のGaia's Judgementのようにキーボードが導入されているパートではDream Theaterに通じるところもあります。むしろ同郷のVoivodやアメリカのThought Industryみたいなギターオリエンテッドで攻撃的なProgressive Metalバンドなどを好む人に受け入れられる可能性が高いと思いました。80年代以降のKing Crimson的なサウンドやコンプレックスなインストが交錯する音楽が好きな人にもアピール度は高いかもしれません。攻撃的でありながらも、メロディアスで哀愁を漂わせるところがあって、この1stアルバムは日本のProg Metalリスナーの間でも人気が高いと思います。Heaven's Cryの場合は、リードボーカルとハーモニー、そしてツインギターによる攻撃的なサウンド、時にはコンプレックスな度合いを次第に増していくかのようなインストと楽曲が面白いです。そして色んな要素を繋ぎ止めるかのような絶妙なバランス感覚が、彼らを個性的と位置づけていると自分は強く思います。今回紹介した1stアルバムFood For Thought Substituteは入手が困難になりつつありますね。中古市場で見つけたら手にとって保護したほうが良いかもしれません。2ndはかなりぶっ飛んだサウンドに変貌していますが(下のレヴューを参照)、1stは割合日本のリスナーに受け入れられる要素が多かったように感じます。今聞いても新鮮ですし、この音数の多さに圧倒されることでしょう。3枚目がリリースされるはずなのですが、まだ音沙汰がこちらに伝わってこないものですね。(購入盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤


Heaven's Cry - Primal Power Addiction
DVS Records
(2002)

前作Food For Thought Substituteで、多くのProg Metalファンの心を見事捉えたHeaven's Cry。彼らも熱心なProg Metalファンによって支えられているバンドという印象です。しかしながら、1stリリース後は、色々と紆余曲折を経験したりと大変なところを通っていましたが、オランダのProg Metal/Rock専門レーベルDVS Recordsに見出され、通産2枚目のアルバムが2002年にリリースされました。前作は整合感のあるテクニカルなProg Metalを展開しておりましたが、今回の作品では1stとは異なる不思議な音世界や展開を持ち、独特のアレンジによって構築された楽曲も目立っていると思います。まずキーボードの音が完全に無くなっていますので、この時点でDream Theater的な要素は完全に減退したと言ってもいいでしょう。

このアルバムを全編通して聴いた印象として残るのは、プログレ的要素が上昇しており、King CrimsonThought Industry、そしてVoivod辺りがぶつかり合ったような音楽性になっていると思います。前作同様ボーカル・ハーモニーが活躍する楽曲もありますが、さらにマニアックなギターによるインタープレーによりメキャニカルさとケオティックさが増しています。初めてこのアルバムを聴いたときは、あまりにも1stと違うのでギョッとしてしまいました。でも、これ聞き込んでいくと新しい発見が結構あって面白いです。

Dream Theater的なスタイルを期待しすぎると間違いなく、肩透かしだと思います。Prog Metalファンにも楽しめる要素は、結構あると思うのですが、ギターオリエンテッドで複雑怪奇な展開や演奏形態が苦手な人には、お薦めできないかもしれません。僕も一時期はキーボードの音が導入されていないProg Metalが苦手な時期がありましたが、意外とギターを主体にしたキーボードレスのProg Metalというのは個性的なバンドが多いので、嵌ると凄く面白いと思います。変り種のプログレメタルが好きな人は、大変楽しめると思います。

とっつきにくい印象があると思いますが、2人のリードボーカルが絡む歌メロや、ハーモニーは割と素直なものなのであります。演奏陣の複雑さとの対比が強調されています。とにかく前半がトリッキーというか、捻りが加えられたアレンジなので、最初は多分ギョッする筈。でも、これはこれで凄い面白いアルバムに仕上がっていますという結論に達しました。カナダ出身の新たな異端児的なプログレメタルバンドとして変貌を遂げたと思います。今ではお気に入りのアルバムのひとつになりそうな勢いです。怪奇な部分もあるけど、なんていうか親しみやすいメロディーも結構登場するところは、このバンドの持ち味かも。3rdアルバムの制作中ということで、今後の進展が期待されております。(購入盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤

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