HOUSE OF SHAKIRA
country: Sweden
style/genre: Melodic Hard Rock
website: http://www.house-of-shakira.nu/
related bands/artists: Mikael Eriksson, Pontus Norgren, etc.
similar bands/artists: Tyketto, Mister Kite, Def Leppard, Jagged Edge, Superior, Journey, etc.
artist Info: コンスタントに素晴らしい作品を作っている実力派バンド。



House of Shakira - Lint
Lion Music
(2005)

北欧出身のメロディアス正統派ハードロックバンドの1stです。私がゲットしたのは、Lion Musicから再リリースされたものです。いやー、ここ数年間に渡るLion Musicの頑張りは、目を見張るものがありますね。このLintは、キャッチーでメロディアスな楽曲が満載だと思います。個人的な感想としては、他の北欧産メロディアスなHRバンドと大きく異なる点がいくつかありました。割とシンプルな形態を貫きつつ、キーボードの音に頼りすぎることのないように配慮をしている。また、ギターを中心としながらも、歌メロも大事にした構成で親しみやすいという印象です。サウンド的には、少しだけ北欧のMister Kiteにも通じるものがあります。どうやら彼らは既に活動歴も10年以上ということで、演奏力や楽曲の作り方も巧みな印象を持ちました。派手さは余りないのですが、グイグイと引っ張るところがあります。メロディアスなHRは、場合によってはキーボードをかなり重視しすぎてしまいそうですが、彼らはツボとなる音をしっかり配していますね。各楽器陣の音、ひとつひとつが上手く機能するような構成力・・お見事です。個人的には、このアルバムの一番最後に入っているボーナス曲が特に良かったです。これがSuperiorYouniqueアルバムや、Mister Kiteの「Box of Fear」アルバムに入っていてもおかしくないような素晴らしい楽曲で嵌りました。意外なことにあまりHouse of Shakiraについてのレヴューや文章を余り見かけないような気がします。最近聴いた正統的なハードロックバンドの中では、とても楽しんだ一枚です。僕個人は、凄くいいバンドだなーと思います。Hard Rock系のリスナーに、もっと高く評価して欲しい存在ですね。(プロモ盤Review)


House of Shakira - III
Frontiers Records/Lion Music
(2000/2008)

北欧のベテランHard Rockerによる3枚目のアルバムです。オリジナル盤は2000年ごろにリリース済みだそうですが、このIIIはファンの要望に応えての再リリースということになります。このアルバムを含めて3枚ほどHouse of Shakiraを聴いてきましたが、ライブで演奏されたら非常に魅力的だろうなあと思う場面が、IIIの中には多くありました。時間をかけてジックリ制作したという話にあるように、多分彼らのキャリアの中で制作されたアルバムの中で最もメロディアスで旋律も丁寧に作られているように思います。北欧系HR/HMで聴かれるような特有の煌びやかなサウンドとは大分距離があるので、その手のタイプの音楽が好きなリスナーは直ぐに飛びつく前に充分注意をした方が良いでしょう。むしろ王道のアメリカン・ハードロックとでも言うべき内容なので、その路線が好きならば非常に魅力的に聴こえると思います。非常に大陸的でドッシリとしたアメリカン風なメロディックHard Rockサウンドになっています。キーボードが背後でうっすら聴こえる曲もありますが、たいていの曲はキーボード無しでガツンと勝負しています。リード・ボーカリストの声質からか、これまでのHouse of Shakiraに共通するようにTykettoの2枚目「Strength In Numbers」辺りに近いムードもあります。今回のアルバムでは、特にメロディアスでキャッチーな側面が強いものは、Van HalenGuardiansTesla辺りを彷彿させる部分があります。日本国内では余り盛り上がっていないような気がして残念ですが、演奏力は非常に高いと思います。ライブで鍛え上げたであろうHouse of Shakiraの実力は、個人的には高く評価をしたいです。最新作「Retoxed」のようなアップテンポでスピーディー且つ現代的なヘヴィな要素が多くある訳ではないですが、メロディアス・ハードロックとしては隠れた良盤と言いたくなるほどです。(プロモ盤Review)


House of Shakira - Retoxed
Lion Music
(2007)

ベテラン北欧Hard RockグループのHouse of Shakiraによる久しぶりの最新作です。このグループに関しては雑誌のレヴューでは見かけるものの、記事やインタヴューが掲載されることは少ないですね。国内のメロディアス・ハード系を好む人には、どのように評価をされているのでしょうかね。ここ数年は活動の方も活発ですし、Lion Musicのサポートにより彼らの初期のアルバムから最近のアルバムに至るまでが以前よりも入手しやすくなったと思います。これまでに英国のメロディアスハード・AOR系のイベントに参加するだけでなく、本国で行われているSweden Rock Festivalに参加するなど欧州のハードロックシーンにおいては磐石の地位を構築しつつあるように思います。このRetoxedは、これまでの集大成という意味合いだけでなく、さらに新しいスタートを切るかのような爽快感とエネルギッシュな情熱に溢れた大変良質なハードロック作品になっています。リードボーカルのAndreas Eklundの声質は誰かに似ているなーと思ったら、アメリカのTykettoのシンガーに通じるものがあります。大変よいパフォーマンスで彼を中心にグイグイと楽曲を引っ張っているという印象を強く持ちました。バンド自体は何か特に変わったことをやっている訳でも無いのですが、アメリカのテイストが強い80年代のJourneyのようにメロディアスHard Rockが好きな人は安心できるサウンドです。変わったことをやっている音楽が好きな人には、何か物足りないような感は付きまとうかもしれません。基本的にはストレートでメロディアスなロック魂を貫いた作品になっています。しかし、今回の作品は今まで以上にアップテンポで疾走感が上昇しているので、聴き易いですね。また曲の順番も含めて良い考えた構成になっています。北欧のハードロックグループでありますが、サウンドはむしろアメリカのハードロックバンドのように近いです。空間をたっぷり保ったミディアムテンポのもの、バラード調のものもあります。当然、ハードロックな部分が強調されたカッコイイナンバーを中心にしているので、アメリカンHard Rock系やAORタイプのものが好きな人の琴線に確実に訴えかけるでしょう。楽曲一つ一つは丁寧に作られており、キャッチーな仕上がりはメロディックハード系のリスナーを満足させることでしょう。おそらく、これまでにHouse of Shakiraがリリースした作品の中では。勢いも楽曲の完成度も含めて最高傑作ではないかと思います。このグループに興味を持った人は、おそらくこの作品からトライするのがベストかもしれませんね。(プロモ盤Review)

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