ICE AGE
country: USA
style/genre: Prog Metal, Hard Prog, etc.
website: http://www.ice-age.com/, http://www.soulfractured.com/
related bands/artists: Monolith, The Soul Fractured, Cold Steel, Westworld, etc.
similar bands/artists: Dream Theater, Styx, Kansas, Saga, Fates Warning, Lemur Voice, Sieges Even, etc.
artist information: ニューヨークをベースに活躍しているプログレメタルバンド。現在はThe Soul Fracturedと改名しています。



Ice Age - The Great Divide
Magna Carta Records
(1999)

アメリカは東海岸出身の実力派Prog Metalグループ、Ice Ageによる初のフルレングスのアルバムです。このアルバムで聴かれるのは、圧倒的なパワーと見事な技巧性。ギターとキーボードを中心としたソロから、複雑でテンションの高い変拍子が暴風雨のように荒れ狂うかのごとくのリズムセクションまで圧巻というしかありません。歌のメロディーや楽曲は、同じアメリカのバンド、StyxKansasSagaからの影響も感じられなくないが、根幹にあるのはDream TheaterFates Warningに通じる緻密でテクニカル、且つヘヴィーなProg Metalアンサンブルであります。注目したいのは、中心人物のJosh Pincusであります。彼のキーボードプレーとリードボーカルは、非常にぐいぐいと引っ張っていく力強さを感じる。複雑なキーボードプレーを展開しながら、歌もこなす実力に凄いものを個人的には感じました。今度の展開におおいに期待していきたいバンドの一つであります。もう少しサウンドプロダクションが良ければ嬉しいのですが、個人的には演奏と楽曲が持っている世界で充分満足です。(購入盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤


Ice Age - Liberation
Magna Carta
(2001)

前作が多くのProg Metal系ファンの間で、話題を呼んだIce Ageによる通産2作目となるLiberation。前作は目まぐるしいテクニカル指向のProg Metalインストが、怒涛の如く全編で展開されていたことが記憶に新しいと思います。1stアルバムのThe Great Divideで描かれていた世界観やテーマとしては、「無垢な子供世代」と「厳しい現実であえぐ大人の世代」の両面をクローズアップした内容が、コンプレックス路線の楽曲展開に合わせて展開されている作品でありました。一方、このLiberationでは、徹底したコンセプト作品という訳ではありませんが、あらゆる分野や内面における「解放」と「自由」をテーマにした楽曲と流れがかなり重視している作風となっています。オープニングの楽曲The Lhasa Roadは、テンションの高くヘヴィ寄りなサウンドと力強い歌詞等で表現されているように、50年間にわたるチベットにおける中共による人権蹂躙や虐殺などに警鐘を投じた大胆なメッセージが込められています。少し音楽の話題から逸れてしまいますが、特にチベットでの人権問題は、日本のメディアでは表面的に取り上げられていないのが極めて残念であります。「竹のカーテン」などのキーワードに代表されるように、こういった時事問題について考えるきっかけをThe Lhasa Roadという楽曲は与えてくれると思います。他の楽曲もそれぞれテーマが色々と投げかけられていますので、色々なことを考えるチャンスになるかなーと思いながら聴いていくうちに、楽曲と合わせて嵌まっていくことが自分はできました。この作品では扱っているテーマがシリアス寄りなものが多いせいか、前作以上に楽曲指向でエモーショナルな情感を至るところで感じさせます。各々のプレーヤーによるテクニカルな演奏やアンサンブル面とメロディアスなメロディーで、親しみやすい作りにも気を遣っている面が顕著なので、前作がとっつきにくかったリスナーには分かりやすいのではないでしょうか。その一方で、作品の性質からかのめり込みにくいという印象も、実は最初ありました。これは聴いていくことによって作品になじんでいくことができたので、全体的に楽しめるようになりました。The Blood of AgesA Thousand YearsThe Wolf辺りの楽曲もシリアスな内容が貫かれています。一方、Ice Ageにとって楽曲面で大きな進歩があったのは、When You Are ReadyTo Say Goodbye Pt.3の2曲はProg Metal的スタイルにとどまらず、メロディアスな楽曲として一般の音楽ファンにもアピールできると感じさせます。ボーカル・メロディーに説得力が増しており、コンポーザー・KeyboardistであるJosh Pincusの歌もさらに魅力的で磨きがかかっています。コアなProg Metalファンにとっては、最初のとっかかりは若干ですが違和感を感じるかもしれません。しかし、聞き込めばグイグイとその世界に嵌まれることでしょう。全体的には充実している作品です。(購入盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤


Ice Age - Little Bird (EP)
Independent Release
(2003)

アメリカの東海岸で精力的な活動を展開しているProg Metalバンド、Ice Age名義で最後となったファイナルEP盤。前作までは、名門Magna Cartaからアルバムをリリースしていましたが、現在のところはライブ活動をコンスタントに続けながら、次ヘのステップを模索しているように見受けられる。今回取り上げるレヴューは厳密にいうと、3枚目のフルレングスのアルバムではなくて、セルフタイトルのEP盤であります。4曲入りのミニアルバムとなっておりA Fine Line, Little Bird, I Am, Beneath The Wheelなどが収録されている。実際に2004年に行われたHeadway Festival第2日目のライブで目の当たりにしましたが、これらの楽曲を演奏しておりました(Headway Festivalの概略ライブレポートは、こちらへ)。現在はっきりしていることは、Magna Carta時代のテクニカル志向なProg Metalから新しい側面を持つ、ハードエッジでグルーブ感を重視したアンサンブルと楽曲指向に転換しつつあることが、このEP盤から如実に窺える。しかしながら、完全にプログレ的な作風が消え去ったわけではないので安心して欲しい。Jimmy Papasによる流麗で切れ味鋭いギターソロはたくさん出てくるし、ハードロック的な奏法がたくさん楽しめる。また、TNTTony HarnellDanger DangerBruno Ravel等とも親交の熱いJosh Pincusは以前と比べてより歌への表現力の出し方に意欲を出しているようにも思う。またJoshによる、テクニカルなキーボードプレーは健在であるが、以前よりも控えめにしているという印象だ。どの楽曲も骨太で、キャッチーで親しみやすい作風だが、アンサンブルが前面に出てくるところは非常に躍動感がみなぎっており、カッコよさが増しているようにも感じる。またリズムセクションも非常に強力でありまして、この作品から新しく加入したDoug Odellのベースプレーが魅力的であります。ライブの時と同様、躍動感を引き出す重要な役割を担っております。一時期は、DrummerのHal Aponteの後任者としてMike Fureyが加入かと思われていましたが、Hal Aponteは再びこの作品でも叩いており、健在ぶりを示しておりました。結論としては、彼ららしい強靭なアンサンブルは保持しつつ、より新しい分野を開拓しようという意気込みを感じさせるところがあります。もっとたくさん彼らの楽曲を聴きたかったというのが本音のところですが、ライブで演奏された他の楽曲も含めて、3rdフルレングスアルバムが、近い将来でることを大いに期待したい。非常に素晴らしいできあがりのEP盤だと、私は思う。Ice Ageは、その後まもなくThe Soul Fracturedと改名しております。(購入盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤

Discography:


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