JADIS
country: U.K.
style/genre: Neo-Prog, Melodic British Rock, etc.
website: http://www.jadis-net.co.uk/
related bands/artists: IQ, The Lens, Kino, Martin Orford, John Wetton, etc.
similar bands/artists: Marillion, Pendragon, Enchant, etc.
artist info: 英国Neo-Progシーンを代表するベテラン集団。



Jadis - More Than Meets The Eye
Giant Electric Pea/InsideOut
(1992/2005)

ギターリストのGary Chandlerを中心とした、精鋭Neo-Prog系Rockグループの記念すべき1stアルバムです。英国はNeo-Prog系の元祖的存在で秀逸なグループが、今日に至るまでたくさん活躍をしていますが、Jadisも既にベテランの域に達しようとしている印象があります。この1stアルバム'More Than Meets The Eye'で、既にメロディアスでキャッチー、柔和でありながらも躍動感があるサウンドを見事作り上げています。当然IQMarillion, Pendragonなどの先輩格に通じる音楽性であります。特にこの作品においては顕著だと思うのですが、Gary Chandlerの職人芸とバンドメンバーによって引き出されている躍動感やアップテンポな部分が大変素晴らしいと感じました。スリリングでテンションがあがるインストパートやアンサンブルは、カナダのSagaRushを彷彿とさせることでしょう。ハード寄りなパートでは、Enchantの'A Blueprint of The World'アルバムに匹敵する魅力が出ています。さらに付け加えると、少しアメリカのIce Ageぽいなーと一瞬思わせるところもありましたが、この辺りはSagaぽい部分がハードになったと思えばナルホド納得する人もいるかもしれません。誤解させてしまうと恐縮でありますが、Prog Metal的な感触が一瞬というか瞬間登場するリズムパートもあるので、ひょっとしたらDream Theaterが好きな人も楽しめる可能性があるやもしれません。楽曲の構成はパッと聴いた感じは、ストレート過ぎると思うかもしれません。しかし、彼等の場合はドッコイ、よくアンサンブルや各楽曲を聴いてみると大変面白いアレンジやソロスポットの入れ方です。英国の先輩達が築いた伝統的なスタイルを熟成させたかのようなプログレサウンドもありますし、幻想的な部分やある意味メルヘン的な雰囲気を構築するところも上手いです。Gary ChandlerとMartin Orfordのギター/シンセのソロパートや音色などは、本当に見事だという他ないです。リズムセクションも充実したものを見せてくれますし、なんといっても終始楽しませてくれます。明るく爽快なパートは英国的で、躍動感みなぎるテンションの高いところはEnchantやSagaのようなアメリカ大陸勢のよい部分に通じるし、このバランス感覚は非常に素晴らしいです。ネオプログレ系というと及び腰になるひとは、「英国的なプログレ・ハード路線を聴いているんだ!」という気持ちでリラックスして楽しんでいただきたい作品です。確かにサウンド的に若干80年代後期的な部分が苦手な方には、ツライなーと思う部分があるかもしれませんが、それは気にするほどのものではないです。いやー僕は大変楽しむことができました。InsideOutから出ている再発盤(Special Edition)は、MarillionSteve Rotheryがプロデューサーとして関わっているデモ作品も含まれた2枚組となっていてお得です。(購入盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤


Jadis - Fanatic

InsideOut
(2003)

ネオプログレシーンを牽引しているベテラン英国出身バンド、Jadisにとって通産6枚目になるフルレングスアルバム。前々から、興味を持っていたバンドだったのですが、現時点で最新アルバムとなるFanaticは名門レーベルInsideOutからリリースということでゲット致しました。確かにNeo-Progに属するタイプの音楽性でありますが、彼らの場合は時代に沿ったサウンドを構築しており、決してノスタルジーに溺れることの無いコンテンポラリーな色合いも主張しております。

私の場合、いつの頃からかネオ・プログレ系統のサウンドを非常に好むようになったのですが、このJadisは近年聴いた中でもとても印象が良いバンドという位置付けです!。美しいジャケットから飛び出したような、クリーンで爽やかな空間美が支配するサウンドであります。とにかく全編聴いていて、とても心地よく、暖かく包み込まれるかのような安らぎを強く感じます。あたかも、心の中を綺麗に隅々まで掃除してくれるかのような音楽世界です。

やはり英国出身のネオプログレ勢の音楽性に通じるものがあると思いますが、楽曲によってはYesThe TalkGenesisWe Can't Dance辺りに通じるかのような現代的なキャッチーで親しみやすいメロディーを持っています。その一方で、MarillionPendragonなどに通じる幻想的な部分も大事に持っていると感じさせます。テクニカルに押しまくる音楽性では決して無いのでありますが、ツボを押さえた演奏を中心に、楽曲もプロダクションも非常に素晴らしい仕上がりになっています。

どのメンバーも百戦錬磨の実力派のミュージシャンであります。このバンドの中心人物の一人、Gary Chandlerによるメロディアス且つ流麗なギター奏法がとても印象深いし、彼の柔和なボーカルが楽曲に暖かみを与えています。IQの働きで、Neo-Progシーンでは高名なキーボーディストMartin Orfordによる、シンセリードそして各種のキーボードサウンドなど、要所要所でキッチリといい仕事をしておりますね。個人的には、このバンドで注目をしたいのは、GaryとMartinと同様に重要なドラマーのSteve Christeyだと思う。この人のドラミング・ワークが非常にテイスティーであります。実際にJohn Wetton Bandの公演でも、大変素晴らしい働きをしておりました。またMartin Orfordとも関連の深い、John Jowittのベースラインも印象に残る。楽曲指向中心の作品を作るのが、上手いバンドであるなーという印象が強く残りました。しかし、アンサンブルが前面に出てくるパートでは、若干EnchantやMarillionに通じる部分があると思いました。細かく聴きこんでいくと、さらに楽しめる領域に踏み込めるスルメ的なアルバムです。

テクニカルな演奏面や派手なソロワークを期待するリスナーや、ハード&ヘヴィに攻勢をかける音楽を中心に聴いているリスナーには、物足りない部分が多いと思います。また、複雑で緻密な楽曲構成や、往年のプログレ的サウンドを求めているリスナーの、琴線には触れることはできないかもしれません。もし、自分がこの作品を一昔前のマインドセットで、聴いたならば、あまり印象に残らなかっただろうと思います。彼らの場合、楽曲によってはプログレ的度合いが非常に薄いと感じさせるものも何曲かあります。ですが、前述したように、私は年々Neo-Prog系統の音楽に好意を抱くようになってる性質上、JadisPendragon達がやっている音楽性が凄くフィットします。特にJadisの場合は、音作りに拘りがありますし、伝統的な手法と、現代的な感性を高いレベルでブレンドしている点を、私は高く評価したい。とにかくFanaticは、全編聴いていて心地がとても良いです。メロディアスな英国ロックや、ネオプログレ系統の音楽性を好むリスナーには、とても楽しめるサウンドだと思いますよ。私自身は、全体的にこのアルバムを堪能することができました。(購入盤Review)

discography:


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