JOHANSSON, JENS
country: Sweden
style/genre: Keyboard-Oriented Music, Hard Prog, Jazz Rock, Prog Fusion, Technical Instrumental, Neo-Classical, etc.
website: http://www.panix.com/~jens/
related bands/artists: Silver Mountain, Johansson Brothers, Yngwie J. Malmsteen's Rising Force, Stratovarius, Mastermind, etc.
similar bands/artists: Eddie Jobson, Jan Hammer, U.K., Allan Holdsworth, Brand X, Mahavishnu Orchestra, etc.
artist info: 様式美HR/HMからハードフュージョン・プログレに至るまで、かなり幅広い音楽性を吸収。類稀なる感性を持つ天才奏者。



Jens Johansson - Fjaderlosa Tvafotingar
Jimco Records
(1991)

北欧出身のKeyboadistとして既に確かなステータスを築いているJens Johansson。彼が1991年にリリースしたソロアルバム「Fjaderlosa Tvafotingar」(邦題:飛べない創造物)は、入手不可能だと思い込んでおりました。ゲットできたのが嬉しかったですね。気になる音楽的な内容だったのですが、これは個人的にはジャストミートで大変楽しめました。確かにメタル的なギターが無いと楽しめないという人もいらっしゃるかもしれませんが、演奏形態とユニークな部分に圧倒されました。ひらたく言うとProgressive RockとJazz Rock、Electronic Musicなどの要素をブレンドしたアヴァンギャルドな内容です。しかしながら、充分疾走感と躍動感の漲るインスト重視のロック・サウンド〜緊張感のあるバンド・サウンドとなっています。勿論主役となっている部分は、Jens Johanssonによる独特の丸みを帯びつつ野太いシンセリードや、シークエンサーなどで同期させているであろうKeyboardの音やアプローチの仕方が面白い。ソロパートでは非常に冴え渡るかのようなテクニカルな部分も出していて良い。ある意味、U.K.Eddie Jobsonに通じるかのような流麗で素晴らしいプレーも目立つ。勿論音楽的には、彼がSilver MountainYngwie Malmsteen's Rising ForceStratovariusなどで展開していた様式美HMや、メロディアスなHR/HM系のサウンドとは随分違うのは確かであります。Jens Johanssonのソロ作品といっても兄弟のAnders Johanssonや盟友と言っても良いベーシストのJonas Hellborgも参加しているので、この辺りのメンバーの名前にピンと来るインスト路線のファンには、きっとアピール度は高い筈です。CDの長さも丁度いいですし、やっぱりJens Johanssonは凄く面白いキーボードプレーヤーですね。ゲットしたかいがありました!。(購入盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤


Jens Johansson - Fission
Shrapnel Records/Heptagon
(1998)

Yngwie J. Malmsteen's Rising Forceの初期を支えたキーボーディストJens Johanssonが1998年にリリースしたソロアルバム(おそらくソロ作品としては通産2枚目と言えるでしょう)。Jensと聞くと、Yngwie MalmsteenやSilver Mountainのような様式美Hard Rock/Metal音楽をプレーをしているイメージを強く持ってしまうかもしれません。しかし、このFissionにおけるサウンドやプレースタイルは、それらとは相反するプログレハード指向のジャズ・ロック〜テクニカルなProg Fusion音楽性が展開されているといった風情。雰囲気的にもU.K.Brand X, それからVertuにも通じる緊張感と技巧度が楽しめる作品だと、思います。

・・・なんか意外なことに、Jens Johanssonの作品ってプログレ界隈でも知られているらしいです。どうもHR/HMサイドのリスナーにとっては、妙な違和感を持つのではないでしょうか?。でも、正直言ってJens Johanssonのソロ作品を聞いても、一般の様式美HR/HMリスナーには馴染めない作品だろうと推察しております。むしろ、Johanssonの作品を確実に評価しているのは、プログレやハード・フュージョンサイドのリスナー層が多いだろうと思います。

とにかく全編に渡ってリズムアプローチが大変凝った内容になっており、マニアックなリズムパターンやポリリズムそれから怒涛の変拍子が炸裂していて、とても楽しめる一枚です。Jensによるキーボードやシンセ、オルガンなどの鍵盤楽器プレーが、とてもユニーク且つ研ぎ澄まされているといった風情です。またJensをサポートするのは、ご存知Anders Johansson (drummer)。そしてゲストミュージシャンとして、あのShawn LaneMike Sternが非常に素晴らしい貢献をしており、満足に至っております。

中にはBeautiful Lung Dogsのようなミニマル的な楽曲というか、もっと平たく言えば凡人のような私には、何がなんだかさっぱり分からない意味不明のものもあったりしますが(笑)、オープニングのHooded Strangersを始めとして、ほぼ全編に渡って怒涛のインストが強烈に炸裂しております。勿論インタープレーなども、かなりフューチャーされており、痛快です。キーボードソロやギターソロもたっぷり入っていて、テイスティーこの上ないです。非常にハイレベルな演奏陣による、夢の祭典が繰り広げられております。プレーヤー指向のリスナーに、特にお薦めいたします。(購入盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤

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