KANSAS
country: USA
style/genre: Prog rock, Symphonic rock, Melodic hard rock, Art rock, Mainstream/Arena Rock, etc.
website: http://www.kansasband.com/
related bands/artists: Proto-Kaw, White Clover, Steve Walsh, Kerry Livgren, Streets, Seventh Key, John Elefante, etc.
similar bands/artists: Zello, Spock's Beard, Glass Hammer, etc.
artist information: 1970年にカンサス州のTopekaで結成して以来、アメリカを代表するバンドとして今日にいたるまで活躍。



Kansas - Two For The Show
CBS Records
(1978)

日本でも「偉大なる聴衆」という邦題で知られている、Kansasファンの間でも人気の高いライブアルバム。数千人クラスを収容できる各所で行われたアリーナでのライブコンサートの模様を収録。この辺りの時期が、一番バンド活動において充実していた頃なのではなかろうか?・・・と後追いの人間ながら、そう思います。Kerry LivgrenDave Hopeなどを含み、一番Kansasのファンが親しみを持っているラインナップで構成されています。収録されている楽曲も、Kansasのファンにはお馴染みのプログレッシヴ且つエピック指向の楽曲〜全米で大ヒットを放った楽曲も含めてバランスが大変取れています。個人的には、どの楽曲も非常にスリリングでドラマティックこのうえないです。初期のKANSASが好きな皆さんには、特に愛されているアルバムだと思います。個人的には、KansasのライブアルバムではLive At The Whiskeyの方が衝撃的でしたが、Two For The Showも愛聴盤の一つです。90年代以降の音楽に慣れ親しんでいるリスナーにとっては、古めかしいと感じるかもしれませんが、内容はとても充実していると思います。ジャケット・カバーに登場する劇場のお掃除を担当しているおばちゃん達が微笑ましいです。別のところから捉えたおばちゃん達のインナー写真をよーく見ているうちに、音楽とあわせて大きな大きなスケール感が味わえます。ある意味、涙腺がウルウルしてくるのは、どうしたことでしょう。つまり、Kansasの音楽を聴いていると、「何か暖かいもの」に包まれているかのような感覚が確実にあるような感じがするが如何でしょう。(購入盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤


Kansas - In The Spirit of Things
MCA Records
(1988)

往年時代を支えたメンバーが不在当時のKansasが、80年代にリリースした最後のアルバムです。「へー、こんな作品あったの?」と意外に思うKansasファンもいらっしゃることでしょう。MCA Recordsからリリースされているということで不安に思う人もいることでしょう。残念ながら、当然バイオリン奏者は在籍していません。Kerry Livgrenを中心にした、あのエピックなKansasサウンドは皆無と言っていいでしょう。いろんなところを細かく突けばキリがないのですが、この時代Kansasが活動をしていたということに価値があるのではないかと思います。バンド名がもしKansasでなくて、例えばWalsh/MorseプロジェクトとかWalsh/Greer/Williamsプロジェクトとか全く別の名前だったら、印象は全然違う作品として評価されていたと思います。本当にKansasという看板をさげて音楽活動をするということは、あの時代を振り返ってみると大変だったのだはなかろうか?と思ったりしました。

今回これをレヴューするということで、すごく久しぶりにIn The Spirit of Thingsアルバムを聴きなおしてみました。久しぶりの発見と申しましょうか、意外に楽しんだのは「The Preacher」ですね。そうかThe Preacherってこのアルバムに入っていた訳だったんだー・・と改めて嬉しかったです。それから以前から大好きだった隠れた名曲「The Rainmaker」は、今聞いても遜色ないですし流石ですね。80年代にしてはプログレッシヴな色合いが強い凝った楽曲形態で素晴らしい。あまりThe Rainmakerのコメントをしている人いませんが、この曲は異色かもしれませんが僕個人は大好きです。

このことは認めざるをえないと思いますが、このアルバムを純粋なKANSASの作品と捉えている人は、まずいないのではないか?と思います。上でも触れたように、これがKansasでなくて別のグループの音楽と素直に受け取れれば、素晴らしいAOR的なアルバムとして評価されるのだと思います。Kansasという名前がついてリリースされていますので、あのKansasを期待しちゃうと、このアルバムを聞いてショックを受けるかもしれません(^^;)。だけど、僕個人はこの作品は決して悪くないどころか、当時の風潮やある程度の妥協はあるにしても、総合的な意味ではとっても頑張っている点が多いと思いました。

外部のライターが提供している楽曲がいくつかあるので、Kansasとは全然違うものもあります。でもSteve WalshSteve Morseも絡んでいるだけに見過ごせません。上であげたThe PreacherやThe Rainmaker、それからHouse on Fire辺りはKansasらしいと言えるのではないでしょうか。確かに前半の2曲は、Kansasチックの欠片もこれっぽちもないですね。ある意味Giant38 Specialを聴いているような不思議な錯覚に囚われることでしょうが、それはそれで別の意味でキャッチーなAOR指向であったりメロディアス・ハードな引出しもあったりしますので、80s系のサウンドが楽しめる人は問題ないと思いますよ。しかし、これを純粋なKansasを代表する作品とは言えません。Steve Morseが関わっていたKansasが、どんなサウンドをやっていたのかが、気になる人はトライしてみる価値はあります。(購入盤Review)


Kansas - Freaks of Nature
Interscope
(1995)

アメリカの雄であるKansasが、1995年にリリースした通産12枚目となるフルレングスです。80年代のアリーナロック的な作風から、原点回帰を図ったであろう様子が如実に伺えるでしょう。オリジナルメンバーとして活躍をしていた中心人物として作曲や歌詞の世界観などで大きな役割を担っていたKerry Livgrenが不在であること、それから人気のあったRobby SteinhardtDave Hopeが参加していないということが、往年のKansaファンにとって物足りないと感じてしまうのは避けることができません。

僕個人は、この3人がいないからといって悪い作品だとは全く思えません。むしろ1曲目のハード・ドライビング且つアップテンポに攻勢をかけるI Can Flyや7曲目のFreaks of Nature辺りは、ハードロックファンやProg Metalファンをも振り向かせるほどの自信と誇りを感じることができるだけでなく、「あーKansasってやっぱり素晴らしいなー、カッコいいなー」という気持ちを再確認できました。Robby Steinhardtが不在の代わりに、David Ragsdaleが大変よく頑張っております。ヴァイオリンを中心に輝いたプレーが随所で登場して頼もしい限りです。全体的には、リードボーカリスト兼KeyboardプレーヤーであるSteve Walshのソロ作品ぽい感じの楽曲もありますが、メンバーによるコラボレーションが効果的に機能を果した楽曲もありますよ。ロッカ・バラードや、Kansasが大活躍していた70年代当時の作品に入っていてもおかしくない、良質なメロディーやフレーズが楽しめるものなどありますし、彼ら自身このアルバムには並々ならぬ姿勢で取り組んでいます。

むしろKansasのファンを自認している人であれば、充分楽しめる筈だと僕は強く感じます。個人的には1曲目や7曲目のような楽曲がもっとたくさん収録されていて欲しいと注目したくなりますが、この作品を出した彼らの心境は決して守りの体勢ではないでしょう。Kansasの原点に戻った作風、そして彼らがこれまでに培った精神性と音楽性を大事にしているところがポイントとして高いです。そして、それらだけでなく、次を見据えているかのように大変前向きに音楽制作に取り組んだ姿勢を自分は評価したいです。そういった姿勢が、後にSomewhere To Elsewhereの作品に繋がっていくのだと信じています。

あと現代的なサウンドとプロダクションによって、Kansasならではの音自体により磨きがかかっているということに注目したいです。それぞれの音のバランスや輪郭などの出来具合が良好でありまして、この辺りはプロデューサーのJeff Glixmanを中心にエンジニアなどの裏方のスタッフによる貢献度も高いです。個人的にはギターサウンドが、よりコンテンポラリーな音作りや加工のされ方をしていることが大変嬉しかったです。それからヴァイオリンやドラム、ボーカルなどの音の配分や調整なども、ほどよいので、この辺りの仕事を高く評価をしたいですね。前評判で色々変な声が聞こえてきましたが、やはり実際に自分の耳で聴いて楽しめるかどうか判断する姿勢は失いたくないものだと、痛感いたしました。(購入盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤


Kansas - Somewhere to Elsewhere
Magna Carta
(2000)

70年代から活躍しているアメリカを代表するプログレッシブ・ハードの雄: Kansasにとっても、記念すべき21世紀に入って初のアルバムがMagna Cartaからリリースされました。僕個人は、どの時期のKansasも素晴らしいと思っているのですが、このアルバムも非常に力強くメロディアスなサウンドが満載のアルバムに仕上がっていると思います。作曲に再びKerry Livgren御代を迎えており、彼が作曲している曲はまさに黄金期のKansas節がフューチャーされています。冒頭のIcarus IIから、最後まで魂を揺さぶられるエモーショナルな作品だと思います。往年のThe Wall, Song for America, Carry on Wayward Son級の超名曲は入っていないかもしれません。ですが、どの曲も非常に安定したベテランの味わいが満載。ハードな調べとタイトなリズム。グルーブが、耳にも心にも魂にも心地よい。熟練の職人達による、音の世界が楽しめると思います。プログレッシブでシンフォ性の高い曲から、アメリカのバンドならではの、ソウルフルでエネルギッシュなハード・ドライビングR&Rまで幅広い音楽性が凝縮です。Icarus IIを聴くためにお金を払っても充分元が取れると思うのは、自分だけでありましょうか?。オリジナルメンバーのRobby Steinhardtによる、スリリングなヴァイオリンプレーと親父ボーカルも復活!!!(この親父ボーカルが、ライブではとても素晴らしかったですよ)。Steve Walshのいぶし銀入った歌いっぷりもゴージャス。ソウルフルなこぶしも入ってベリーナイス。Phil Ehart, Billy Greer, そしてケリーさんと同じくここでもヘルプしているDave Hope氏達によるタイトで、ロックボトムなリズム隊の働きも素晴らしいです。Kansasは、いつの時代になっても我等の心に深く熱いエナジーを与えてくれます。いやーKansasって本当に素晴らしい!。(購入盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤

Discography:


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