LANFEAR
country: Germany
style/genre: ProgPower Metal, New Tendencies, etc.
website: http://www.thelanfear.com/
related bands/artists: Andy Horn, Stefan Zeorner, etc.
similar bands/artists: Voyager, Anguish, Into Eternity, Pain of Salvation, etc.
artist Info: ProgMetal愛好家の間で、2ndが好評のドイツ産バンド。最近は、パワーメタル色の濃いProgPower系のサウンドを標榜。



Lanfear - Zero Poems
Famous Kitchen
(1999)

Famous Kitchenからリリースされた、ドイツのProgMetalバンドによる通産2枚目のアルバムです。このバンドは既に、ここまでの時点で計4枚のアルバムをリリースしています。ある意味、Zero Poemsは彼らのキャリアの中では異例の大変不思議な作品になっています。本来このバンドはパワーメタル的スタイルでデビューを飾りました。しかし、このアルバムでは、リードボーカリスト/キーボーディストStefan Zoernerによって手がけられたキーボードサウンドが、数多くフューチャーされております。ネオプログレ〜プログレメタル的なキーボードソロもふんだんに取り込んでおり心地よいです。場合によってはダンサンブルでポップなアレンジの音色も施されております。また場面によっては、歪みのかかったオルガンの音も入れたり、プロデュースにも携わっているAndy Hornによるキーボードの打ち込みなど、大胆に色んなことに挑戦しております。またごく僅かですが、ゴシックメタル的な歌い方も飛び出しますし、スラッシュ〜ブラックメタルのどこかに収まりそうな、ドスを利かせた吐き捨て系グロール声も使用していて驚かされます。 1曲だけElectric Light Orchestraの名曲Twilightのカバーが含まれていますが、その曲も非常に上手く作品に溶け込んでいるのが面白い。

しかし、その一方でProgPower特有のクランチーで躍動感溢れるハードな演奏もたくさんフューチャーされていますし、ギターとキーボードのバランスもよく考えられています。何曲かのヘヴィな楽曲からは、これまで彼らが培ってきたメタル的側面も強調していますね。アルバム全体に言える事ですが、ヘヴィーな部分とソフトな面の両方を上手く折衷させています。Into Eternity, Everon, Anguish, A.C.T., Pain of Salvation, Voyagerなどの方面が好きな人にも楽しめるのではないかと思ったりもしました。このアルバム以降、メンバーの中心核だったStefan Zoernerが脱退。これ以降はより、パワーメタル的要素が色濃く前面に出た音楽に変わっていきます。結論からいいマスト、僕自身は、このStefanによって作られた楽曲は非常にユニークで個性的であるなーと思いました。プロダクションもしっかりしていますし、演奏も全体的にスリリングでテンポもポンポンと早いです。従来のプログレメタルとは共通する面も無きにしもあらずですが、DREAM THEATER, QUEENSRYCHE, FATES WARNING等のアプローチとは全然違います。他のProg Metalバンドと比べると、Zero Poemsは異色の存在ですが、嵌ると楽しめます。とにかく、このアルバムはLANFEARのキャリアの中でも最も面白い作品だと思いますが、ヘヴィ指向のProgPower路線を目指している現在のメンバー達はこのアルバムに関して少し複雑な気持ちも感じているのかもしれません。私にとっては、お気に入りのアルバムの一つです。(購入盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤

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