MAHAVISHNU ORCHESTRA
country: U.S.A.
style/genre: Jazz Rock/Fusion, Prog, etc.
website: http://www.johnmclaughlin.com/
related bands/artists: John McLaughlin, Jerry Goodman, Billy Cobham, Jan Hammer, Jean-Luc Ponty, Miles Davis, etc.
similar bands/artists: Return To Forever, Brand X, Dixie Dregs, Miles Davis, etc.
artist Info: Jazz Rock/Fusionのパイオニア的存在。ロックとジャズの掛け橋として、後続に大きな影響を与えた伝説のバンド。



Mahavishnu Orchestra - Birds of Fire
Columbia/CBS Records
(1972)

Mahavishnu OrchestraReturn To Foreverと並び、Jazz Rock/Fusionのパイオニア的存在として世に知られています。前作Inner Mounting Flameでシーンを震撼させましたが、この2ndアルバム「Birds of Fire」も傑作に仕上がっております。70年代初頭の音楽とは思えないほど、非常に高度でありますし、火を噴くようなすごいアンサンブルとソロの応酬が印象的です。参加しているメンバーがこれまた凄いです。John McLaughlin, Jerry Goodman, Billy Cobham, Jan Hammerなどなど、現在もジャズシーンや、ロックシーン、ポピュラーミュージック界等で活躍するミュージシャン達が凌ぎを削っているという感じです。不思議なハーモニーの使い方、東洋的なメタフィジカルな領域を意識した世界観、緊迫感あふれるインタープレーなどなど、ミュージシャンズ・ミュージシャン的な音楽を好む人には、学ぶべきものが多い内容がぎっしり詰まっていると思います。楽曲もバラエティに富んでおり、変拍子を導入したものや、かなりコンプレックスでイントリケイトなアンサンブルが前面に出たもの。それから、アコースティックを主体にしたものや、主にロックやジャズのスタイルを見事にクロスオーバーさせたものなどが魅力的です。個人的なハイライトは、Miles Davisのトリビュート的楽曲や、パナマ出身の超絶ドラマーBilly Cobhamを機軸にし、それぞれのメンバーが繰り出す怒涛の演奏やインタープレーがスゴイことになっています。John McLaughlinの元祖早弾きギター、Jerry Goodmanによる知的でメロディアスなヴァイオリンプレー、そしてJan Hammerの変態キーボードソロなど、彼ら3人によるユニゾンプレーや、ソロのトレード・オフが大変エキサイティングです。このアルバムを聴いていると、Mahavishnuが後続に与えた影響というのは大きいですね。Dixie DregsSteve Morseは、マハヴィシュヌのスタイルからかなり学んだのではないでしょうか。楽曲によっては、当時にしては非常にプログレッシヴでカッティング・エッジな取り組み方が施されております。スタイルやアプローチは大分異なるものの、現代活躍しているSpiral ArchitectWatchtower, Cynicのようなテクニカル系メタルバンドも彼らから多大なインスパイアを受けているようにも思います。ある意味、クラシック・ロックの殿堂入りしてもおかしくないと思います。見事な作品内容と演奏力に圧倒されます。ジャズとロック両方に興味を持っているリスナーには、刺激の強い面白い作品だと思います。70年代初頭に、こういう凄い音楽が既に登場していたということでRock Classicsとして温故知新していただきたいです。(購入盤Review)

PILGRIM WORLD推薦盤

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