MOSHER, SCOTT
country: United States
style/genre: Cyber Metal, Prog Metal, Spacey Rock, etc.
website: http://www.scottmosher.com/
related bands/artists: Eye of The Storm, Halcyon F5 (a.k.a. F5), etc.
similar bands/artists: Ayreon, Rush, Tangerine Dream, etc.
artist info: スペーシーでProg Metal寄りなサウンドを得意としている。音楽のみならず、デザインも全てこなす頑張り屋さん。



Scott Mosher - Deep Horizons
The Ambient Mind
(2006)

90年代から地道に活動をしているアメリカ出身の孤高サイバーProg Metalミュージシャン、Scott Mosherによる通産4枚目となるアルバムがDeep Horizonsです。実は、大分前にこの人を僕のサイトで目玉アーティストでもとりあげたことがありますが、日本では殆ど紹介されていない人なんではないかなーと思います。僕が彼の音楽を知ったのは、2枚目となるVirtualityという作品で、サウンドはさながらRushAyreonの中間地点にいるかのような、でもよくアルバム全体を聴いてみると少し毛色が異なるサイバー風味の強いProg Metal的なサウンドを得意としており、これが中々個人的には楽しめた訳なんであります。

この人の場合、面白いと感じさせるのは、ひたすらできることはなんでも全部自分でやるという信念を貫いていることです。歌や部分的なパートは、友達やゲストミュージシャンのヘルプもありますが、基本的な音楽面はScott自身によって作曲・演奏をやっています。さらに驚くことには、グラフィックアーティストとしてもご飯を食べていくだけのデザインやレイアウトの制作技術を持っていることです。一人で長い間音楽活動をやるというのは大変だと思うのですが、本人はいたって楽しんでやっているようでモーティベーションは高い人です。余談になりますが、Scott Mosherは大変マメな方でよく僕にも連絡をくれるミュージシャンです(笑)。というか、そもそもProg Metalを志している人達の共通点はマメで努力家というケースが少なくないように思います。

・・・それではDeep Horizonsの気になる内容を見ていくと、特に2ndや3rdで培った楽曲やスタイルをさらに昇華させ、聴き手に分かりやすい内容に気を配っていることがあげられます。表層的には、Prog Metal的なハードさとザクザクとしたギターリフが多く登場しますが、彼の場合は、シンセサイザーやキーボードの音を壁のように張り巡らせたサウンドも特徴としており、スペーシーな部分そしてアンビエントな雰囲気漂う音作りが特徴です。楽曲によってはダンサンブルというべきか、トランス風な情景を描くこともあって、こういう路線をメタルサウンドと合体させようという試みは面白いのではないかと思います。

ただし、Dream Theater的なProg Metalか?といえば、僕自身の見解になりますが、そういう風にはカテゴライズできないかもしれません。リズム的には目まぐるしい展開や変拍子が多く登場する路線とは大分異なることでしょう。むしろリズムパターンやベースとなるリズムは比較的シンプルでストレートです。Scott Mosher自身は、元々がギターリストなのでギターソロも登場しますが、派手めなソロやテクニカルなリード・パートは皆無と言ってもよいです。しかし、印象的なフレージング作りと分かりやすいメロディーに終始しているという感じです。さらに彼の音楽を区分すると、ボーカル入りの曲とインストだけの曲に分かれますが、個人的にはシンセやキーボード特有のフューチャリスティックな近未来を予感させるような雰囲気を味わえる楽曲とProg Metal的パーツが顔を出す部分が良いなーと感じました。

パートによっては、Tangerine DreamPink FloydRushそしてKitaroあたりをリスペクトしている様子も伺えます。残念なのは少しドラムのパートがモノトーンに聴こえる傾向があるので、その辺りを改良していけば良いのではないでしょうか。個人的には、彼の路線は結構面白いと思うので頑張って欲しいインディーズ系アーティストです。プロダクションも一人プロジェクトにしては、割と良好でありますよ。好みはリスナーによって分かれているようです。(プロモ盤Review)

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