ORPHEO
country: Netherland
style/genre: Progressive Hard Rock, Symphonic Hard, Melodic Prog, Prog Metal, etc.
website: http://www.orpheo.nl/
related bands/artists: The Jupiter Project, Antares, etc.
similar bands/artists: Ayreon, Threshold, Kansas, Transatlantic, Splinter, Enchant, Arena, Dream Theater, Sun Caged, etc.
artist info: オランダ北部のフローニゲン(Groningen)を拠点に活動。期待の超新星シンフォニック・ハードグループ。



Orpheo - Echoes
Independent Release
(2005)

オランダは、フローニゲン出身の5人組シンフォニック・ハード。Orpheoにとって、フルレングス1stアルバムです。グループの母体は、ギターリストのDavid M.Scholtz達を中心に2001年の9月に、産声を上げた比較的新しいグループであります。バンド結成当初は、暫く様々な音楽をブレンドした異種格闘技的なProg音楽を目指していたようであります。非常に独特な声と歌の持ち主Wendelin Visserが加入後、シンフォニック・ハードな音楽にシフトチェンジして現在に至っています。

Orpheoのメンバーは、以下のように5人編成となっています。
Wendelin Visser (lead vocals)
David Marquart Scholtz (guitars/backing vocals)
Rutger Vlek (keyboards/synth/cello/backing vocals)
Anne-Krijn Piersma (drums/percussion/backing vocals)
現在はRuud Meijerが新メンバーとしてベースを担当していますが、このアルバムでは前任者のGerald Wolters (bass)というクレジットになっています。

このアルバムを初めて通しで聴いたときは、その新鮮なアプローチと楽曲に衝撃を受けました。久しぶりに非常に期待すべき新人グループを発見できたという感慨に浸りました。その音楽性の豊かさ・幅広さ、そして高品質でメロディアスな楽曲に度肝を抜かれました。上で挙げているように音楽的には強いて近いタイプで言うならば、EnchantThreshold、時にDream Theaterに近い側面はあります。でも彼らの場合は「似ているか?」と訊かれたら、実はかなり違う面の方が多いです。個人的な見解としては、彼らの音楽はシンフォニック・ハード路線とプログレハード系サウンドの中間地点にいるかのようなサウンドなのですが、非常に魅力的です。Orpheoの場合は、Prog Metalリスナーにとっても親しみやすい音楽性を持っていると思います。普段Neo-Prog系やシンフォ系を余り聴かないProg Metalリスナー達を振り向かせる力量が、このOrpheoには充分あると断言しておきます。ひょっとしたら、AlhambraMarge Litchなどのような日本のハードプログレ系も聴いている人にもアピールするかもしれません。

特に注目したいのは、このバンドの紅一点のWendelinの歌唱パフォーマンスでしょう。フローニゲン音楽院出身だそうで、パフォーマンス的にも大変自信に満ち溢れた美しき女性であります。容姿ばかりでなく、歌声そのものが非常に個性的なシンガーであります。他のオランダ人女性シンガーというとシンフォ・ハード系やゴシックメタル系が割合多いですが、Wendelinの場合はかなり印象が異なります。R&Bやソウルミュージックに通じるボーカルを得意としているだけでなく、シンフォニック且つオペラ風に歌うこともでき、かなりヴァーサタイルな歌い手として強力な武器を持っています。彼女の歌によって、音楽もグングンと盛り上がっていきますし、グループ最大の魅力の一つとなっていると僕は心底思いました。特に誰かに似ているというのではなく、彼女自身の個性の高さと歌における表現力には、これからも目が離せません。肝心の歌メロも非常に素晴らしいと思います。

演奏的には、歌やアンサンブル重視でありますが、展開部分が非常に多いのが魅力的です。アンサンブル重視とはいえ、このバンドは各メンバーが持っている力量や技術度は並々ならぬものがあります。シンフォニック・ハードの側面を大きく担っているRutgerのキーボードワークが秀逸です。数台のキーボードを巧みに操り、流麗且つパッショネイトなKeyboard/Synthソロやバッキングに至るまで、華麗且つドラマティックな演出は白眉と言っていいでしょう。若手キーボーディストの中では、その類稀なる表現力は無視できない存在であります。ギターリストのDavidとドラマーAnne-Krijn、そしてベースの3人は、主にパワフル且つエナジェティックなリズムセクションや、フレージングなどを通して最もプログレハード〜Prog Metal的なサウンドを構築するのに大きく活躍しています。全然テクニカルなパートが無いという訳ではありません。時には非常に起伏の激しい展開パートも構築しつつ、Prog Metal的テンションの高さも見せ、変拍子も登場しております。いやー、ほんまに歌だけでなく演奏面も秀逸です。

また、このバンドは大変コーラスワークにも重点を置いております。ライブでは、テープやサンプラーなどを一切使わずに分厚いボーカルハーモニーをOrpheoのメンバー達で表現できるのは、とても重要であります。それにしても、あらゆる観点から見ても1st Albumとは思えない、この充実度と洗練された楽曲の質の高さ。アルバムの最初から最後まで目が・・・いや、耳が放せません。いやー、ほんまにOrpheoの音楽の素晴らしさに、自分はドップリと嵌まってしまいました。ドラマティックでシンフォニックな演奏による表現力、そして新鮮さをキープした音楽性と楽曲面、どれをとっても高品質。気になるプロダクションも自主制作とは思えないほど、ミキシングにも気を配っており見事な正式デビューアルバムを作り上げ感服しました。1stアルバムも、こんなに素晴らしいのに「次のアルバムも頑張るから、楽しみに待っていて欲しい」とドラマーのAnne-Krijn Piersmaが語っておりました。

はい、僕はこのシンフォ・ハード〜プログレハードなOrpheoの音楽性と人間性に心底惚れてしまいました。PILGRIM WORLDは今後も、このバンドをプッシュし応援して行きたいと思います。今最もライブで見たい新人グループの一つです。次はもっとドエライものを作ってくれそうだと信じて期待しております。(購入盤Review)
Thanks a million to Akka, David, Rutger, Wendelin, and Red Floor!

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