OVERLIFE
country: Spain
style: ProgPower Metal
website: http://www.listen.to/overlife
similar bands: Pyramid, Gamma Ray, Dream Theater, etc.
band info: スペイン出身でDream Theater Tribute:Voiceに参加した経験を持つ。Power MetalとProg Metalの中間的サウンド



Overlife - Last Millenium?
Goldtrack Records
(2001)

そういえばスペイン出身のバンドというと、何をこれまでに聴いてきましたか?と質問されると「何があるかなー?」とふと考えてしまいそうになります。ということで、今回新しくレヴューに加える事になったのが、このスペイン出身のバンドOverlifeです。Last Millenium?は、彼らにとって通産2枚目のフルレングスのアルバムになるそうです。僕がこのバンドを知るきっかけになったのは、例のAdrenaline Recordsが企画したDream Theaterのトリビュートアルバム「Voice」でした。僕がこのバンドのことを耳にしたときは、彼らはHelloween/Gamma Ray的なジャーマン風パワーメタルのスタイルらしいということでした。ところが実際に聴いてみると、彼らの場合は、同郷のPyramidと同じくジャーマン風の疾走感溢れるPower MetalにProgressive Metalの要素を導入しているタイプだなーという印象を受けました。そういう経緯で印象が個人的には割と良かったので、さらにProgressive Metalの要素が濃くなった通産2枚目のアルバム「Last Millenium?」をゲットいたしました。内容は、パワーメタルとヘヴィー寄りのProg Metal両方が問題なく楽しめるというリスナーならば、とても楽しめる内容ではないでしょうか。結構忙しい展開も入っているけれども、全体的なメロディーやフレージングをキャッチーに仕上ていますので、不思議と思ったほどの難解さを感じさせない・・・・いうのが、全体的な僕の印象です。

(今回は、トラック by トラック形式で聴いた印象や感じたことを書き連ねてみようと思います)。

1. Introduction
まず一曲目のDevil's Paradiseで物語がスタートします。ジャケットにあるように現実の世界と幻想の世界が、この曲を通して直結したかのような印象を与えてくれます。ここでは、キーボードなどでオーケストレーションが施されております。映画のサントラ的な使い方そして、語りが入ります。

2. In The Shadow
ギターの速いパッセージ〜スピーディーな奏法が印象に強く残る冒頭部。この曲はとにかく、バンドメンバー2人によるギタープレーが前面に押し出されています。全体的なテンポもとても速くてスリリング。リズムセクションもドライブ感を強調しています。欧州パワーメタル系とProg Metal系のサウンドが見事に融合しており、ツインギターの強力且つチャンキーなメタルサウンドが支配的です。キーボードは割とバッキングに徹してうっすらと、音をレイヤー的に重ねています。

3. Sleepers
どちらかというとProg Metal的な展開が目立っています。疾走するパートでは、PyramidGamma Ray的なサウンドが飛び出す。ギターの忙しいリフと並行してキーボードも忙しいビートを刻んでいるところは、スリリングです。余り派手ではないですが、キーボードによるフレージングやソロが独特の味わいを醸し出しています。一番印象的なのは、ギターとキーボードによる複雑なユニゾンプレーでした。インストパートはとにかく、スリル満点という感じです。この曲はDream TheaterのAwakeアルバム辺りの楽曲から影響を受けているかもしれませんね。

4. Riding Through My Mind
この曲も割とProg Metal的要素が、全面的に出ていてとても楽しめました。ギターによるヘヴィーリフとエキゾチック且つ宇宙的なものを感じさせるキーボードによるパッセージが絶妙に絡み合いながら、曲がどんどん進行していきます。John Negrete (vocal)による歌も感情の起伏を見事に表現しておりますし、コーラス部もキャッチ-で口ずさみやすいです。テンポチェンジや変拍子もいたるところに効果的に配置されていて、良いアクセントになっています。いろんな所で聴く事のできるSergio Sanchezのプレーが、個人的には面白い。この曲はリズムのバリエーションや展開も練られているなーという印象です。緩急、静と動、忙しいパートと緩やかなパート・・・といったようにコントラストと言いましょうか、場面によってそういう対比の使い分けがよろしいです。

5. Eclipse
この曲は歌無しのProg Metalタイプのインストゥルメンタル。変拍子が良いアクセントとなってダイナミックに展開しています。ベースのフレーズやピアノサウンドの2つが、やや強調されているなーという感じ。次第にいろんな場面が登場しながら、後にヘヴィーなギタープレーが被さって来ます。また、それに呼応するかのように、強烈なリズムとグルーブも底辺を支えています。

6. Dream My Friend, Dream
前半と比べると、今までとはうって変わって静かに曲がスタート。暫くはゆったりとした曲調で進行していきます。中盤までは、とくに大きな起伏もないわけですが、後半部分ではヘヴィーなグルーブが次第に強調されていきます。最終的にはミディアムテンポのPowerful Metalサウンドに変貌していくという感じであります。後半部分ではワウを噛ませたような、エモーショナルなギターソロも登場。

7. Freedom
この曲では、また彼ら得意ののっけからパワフル且つスピーディーなパートが登場します。この曲はどちらかというと前作のパワーメタル・スピードメタル感覚が好きなリスナーにはアピールするのではなかろうか?と想像いたします。しかしながら、決してストレートに終始しません。色んな場面が交錯しながら曲が展開していきます。部分的に見ていけば、Prog Metal要素がコラージュのように散りばめられていますが、全体的には彼らが本来持っている欧州産パワーメタルの部分が前面に出ています。パワーメタルのリスナーは、おそらくこういうテンションの高くてエナジー溢れるサウンドが好まれると思います。その一方でちゃんと忙しい展開部分も用意しています。

8. Last Millenium?
アルバムのイントロダクションと同様にS.E.的なパートが登場。そうかと思うとヘヴィーなグルーブが顔を出し始めながら、序盤は割とゆるやかな展開のProg Metalサウンド。4曲目と同じくコーラスがキャッチーな曲です。この曲もバッキングで活躍するベースとキーボードがいい味を出しています。曲の中間部分辺りに差しかかった頃から、次第に忙しいインストパートが登場して、この辺りいいですねー。途中で顔を出す、ギターによるディレイ・エフェクトを用いた奏法がヒプノティックな感覚を醸し出しています。曲の後半部ではピアノによる心地よいサウンドと、幼稚園か小学校辺りの「子ども達の喋り声」をサンプリングしたもの(??)等が効果的に挿入されていてますが、次第にフェイド・アウト・・・。

9. Where My Heart Belongs
アルバムの中では、最も穏やかなバラード風味の楽曲。エモーショナルなギタープレーと、中低音域を強調したダーク寄りなキーボードサウンドが楽しめる。曲調も他の楽曲と比べると全体的に穏やか。どことなくYngwie MalmsteenのSave Our Loveに雰囲気は似ているかもしれません。全くといっていいほど忙しい展開は無かったです。

10. Under God's Blinded Eyes
アルバム最後の締めくくりは、やはりかなり忙しい場面展開を配置した楽曲でフィナーレを迎えます。ヴァースやコーラス部では、多少曲調は落ち着きを見せるときもありますが、彼らが得意とするビジーなパッセージやフレーズが繰り返し登場して飽きません。ギターもここぞとばかりにテクニカルに切り込んだり弾きまくっています。バッキングのキーボードによるコンピングも絶妙です。またシンセによるヴァイオリンのメロディーが哀愁を漂わせています(ただし、この部分に関しては、個人的な意見でありますが・・・若干チープな感触も否めないのでありますが・・)。あとこのバンドは男性と女性の会話風のS.E.を時々入れていますが、この曲でも途中に会話SEが登場・・・Sound Effectを使うのがお好きなようです。この曲もかなり変拍子を上手く導入しつつ、忙しい場面展開も織り交ぜています。その一方で、ちゃんとエモーショナルでキャッチ-な部分も顔を出す・・・というのがこのバンドの強みだと感じました。(購入盤Review)

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