OXYGENE 8
country: United States
style/genre: Prog Rock, American Prog, New Tendencies, Experimental Music, etc.
website: http://www.oxygene8.com/
related bands/artists: Tim Alexsander (Primus/Attension Deficit), Ty Tabor (King's X/Platypus), etc.
similar bands/artists: Dark Aether Band, King Crimson, etc.
artist info: チャップマン・スティックやMidi・シンセギターを導入した新感覚のアメリカンProg音楽を標榜してます。



Oxygene 8 - Poetica
Independent Release
(2003)

アメリカはアリゾナ州出身の実験指向なプログレ2人組。チャップマン・スティックを操る女性プレーヤーLinda Cushmaと、Midiギターやギターシンスなども操るFrank D'Angeloを中心としております。実はこのバンド、世界的にも名の知られているBaja Progにも参戦した経験を持っております。その当時ステージングを共有したグループの一つとして、日本のProgバンドKBBがおります。

ひょんなことから、LindaさんとFrankさんとコンタクトを取る機会に恵まれ、CDを送ってもらって聞いてみることにしました。感想としては、中々にユニークなインディーズ・Prog音楽だなーと当時思いました。ゲストミュージシャンとして全編であのPrimusでおなじみのTim Alexanderがドラミングで大活躍。さらには、レコーディング・エンジニアとして、なな・・なんと!!King's XTy Taborもバックアップしております。ですから、インディーズ作品の見地から見ても、輪郭もはっきりとした音になっております。バランスも整ったプロダクションになっております。

彼らの場合、実験的といっても、聴きにくいということはないと思います。確かにスティックが活躍する場面では80年代〜90年代のKing Crimson的色合いもあります。でも、そんなにテクで押し捲るタイプという訳でもないようです。基本的にはアンサンブル・楽曲指向の場面が割と多いかな・・、そうそうリズム面ではガッシリとしていますし、スティックの音とギターの音が交錯するパーツが心地よい。LindaとFrankの2人による強烈なグルーブ感覚と、タペストリーのように細かく紡がれたメロディーラインが聞くポイントでありましょう。もちろん凝ったフレージングや難解なアルペジオなども、場面によってはかなり登場します。また楽曲によっては、Lindaがせつなく歌うパートもあれば、実験的に少し浮遊感入れた歌い方にシフトチェンジしたりしております。

終盤で出てくるコンプレックスで、濃密なインストパートは、それこそLeger De MainEnchant辺りが好きなリスナーを振り向かせるものが充分にあるのではないでしょうか(・・・かと言って彼らがLeger De MainやEnchantタイプであると申しあげている訳ではございませんので、誤解のなきよう宜しくお願いいたします)。2曲ほどミニマルなアプローチのところもあって、とっつきにくい部分もありますが、全体的に僕は楽しめました。メタルの影響も部分的に標榜しているせいか、Mocha Butteflyという曲は比較的Prog Metal的なマインドセットを感じ取れました。

個人的には、アルバム後半の"Larry's Lullaby", "Mocha Butterfly", "Hold on", そして"Cathedral"あたりが、Prog Metalリスナーとして心地よく聞くことができました。この辺りが特にフェイバリットです。・・・・現在はLindaとFrankは、二手に分かれて音楽活動をしているとのことですが、インディーズでも頑張っているProgミュージシャンの方たちが草の根活動をしております。やはり、こだわりを持って自己研鑽を積み重ねているミュージシャンの作品には、何か感じるものが必ずあります。(プロモ盤Review)

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