PALACE TERRACE
country: United States
style/genre: HR/HM, Symphonic Metal, Neo-Classical, Guitar Instrumental, Prog Metal, etc.
website: http://www.georgebellas.com/
related bands/artists: George Bellas, Jonathan Marshall, Sasha Horn, etc.
similar bands/artists: George Ballas, Marco Ferrigno, Yngwie Malmsteen, James Byrd, Royal Hunt, etc.
artist info: George Bellasが主導のネオクラシカル・シンフォメタル系プロジェクト。



Palace Terrace - Flying Through Infinity
Lion Music
(2007)

このPalace Terraceは、ネオクラシカル系ギターリストとして知られているGeorge Bellasを中心としたプロジェクトです。ボーカルを含むグループやプロジェクトに助っ人として参加したことはあります。しかし、彼が中心となった企画でリード・ボーカルを含むバンドは今回が初めてなのかもしれません。音楽スタイルは、これまでのインスト作品に通じる点が多いですが、全体的には凝った構成を持つシンフォニック・メタルという印象です。Georgeのトレードマークとも言える変拍子がたくさん登場するので、この辺りは耳に非常に心地良いです。ネオクラシカルな要素もありますが、この人の場合は典型的なタイプとは随分異なっていることに注目して欲しいと思います。むしろ作曲方法や構成の持って行きかたは、本格的なクラシックや現代音楽からの影響が強いように思います。楽曲の作り方というか音楽に対するアプローチは、この人独自のキャラクターというものがあって、表面的にネオクラシカルと断定できないものがあります。自分の場合は、ギタープレーヤーのGeorgeとしてというよりも、変拍子をたくさん導入した凝った音楽を作るコンポーザーとしてのGeorge Bellasに興味があると言ったほうが良いかもしれません。

最初はさらっと聞いていて気づかなくても、あとで繰り返し聴いていると、「ゲゲ!、こんな難解な曲作りにトライしていたのか」とビックリする箇所が実に多いのであります。かなり隠し味として色んな工夫を施しているのが、George Bellasの手がける音楽の面白さでありましょう。そういった点では、このPalace Terraceでも顕著です。面白いと思ったのは、ボーカルメロディーを含む箇所も手を抜いていません(といっても全編が難解でややこしい歌メロという訳ではないんですが・・・)。ボーカル・ハーモニーやフーガのような事にもトライしていますし、カウンター・メロディーなどにも工夫をしているところも特徴でしょう。メロディック・メタル的な側面が強くなっていくところや、Prog Metal的な部分が顔を出すところでは、リスナーによっては、Symphony XRoyal HuntArtensionなどにも通じるところがあるかもしれませんね。個人的には、大分前にチェックをしたFifth Angel/Atlantis Risingのギターリスト、James Byrdのソロを彷彿させるシンフォメタル性を感じさせました。これは聴く人によっては感じ方は変わるようですが、Palace Terraceを聞いてUli John RothJonas Hanssonに通じるものがあると評した方もおられますね。

彼のソロ作品がそうであったように、ギターやベース、キーボードなど一部の楽曲を除くと、殆ど全ての楽器や作曲はGeorge Bellas自身が担当しています。リード・ボーカリストとして、Jonathan Marshallなる人物が迎えられており、歌詞の制作も担当しています。僕自身は、この作品をチェックするまでは知らなかったのですが、これまでに様々なバンドやプロジェクトにも関わってきたようです。ハイトーンというよりは、無理のない領域で歌うことを得意としております。基本的にはテナーな声質の持ち主で、中々に良い歌い手だという印象を持ちました。ドラマー・パーカッショニストとしては、Sasha Hornという人物が参加しています。このSashaという人は、変拍子にも充分対応するだけでなく、幅広いリズムに関する知識や引き出しを持っているように思いました。特に圧巻だったのは、疾走するスピーディーなリズムパートでの音粒が非常に揃っており、ぶれないのがまず驚きです。恐るべき安定感を持ったプレーヤーだなーと強く感じさせます。全体を聞いた感触としては、難解でコンプレックスな側面が多く含まれているにも関わらず、George Bellasのソロ作品よりも聴き易いと感じさせるかもしれません。それはきっと歌が活躍する部分が多いからでしょう。割とメロディアスな展開の楽曲が含まれている作品なので、今後もソロ活動と並行してこの路線を発展させて上を目指してもらいたいです。(プロモ盤Review)

Back to [P] Section
Back to Review Index

Go to Top Page