VAI, STEVE
country: United States
style/genre: Guitar Instrumental, Technical Rock, Hard Rock, Prog, New Tendencies, etc.
website: http://www.vai.com/
related bands/artists: Frank Zappa, Alcatrazz, David Lee Roth, Whitesnake, Mike Kennealy, Devin Townsend, Jeremy Colson, etc.
similar bands/artists: Freak Kitchen, Neil Zaza, Mattias IA Eklund, Patrick Carlsson, etc.
artist info: アメリカを代表するVirtuoso的ギターリストの一人。変幻自在のギタープレーを得意とするイリュージョニスト。



Steve Vai - Passion And Warfare
Relativity/Epic Records
(1990)

アメリカの超絶技巧派ギターリスト、Steve Vaiが1990年にリリースしたソロアルバム。Steve Vaiの存在を知るきっかけとなったのは、元Van HalenのフロントマンDavid Lee Rothとの音楽活動などでありました。彼の輝かしい経歴は、既にいろんなところで語られておりますので、Frank ZappaバンドやAlcatrazzなどでの初期の活動経緯やDavid Lee Rothバンド、Whitesnakeなどについての詳細は、このレヴューでは割愛させていただきます。このPassion And Warfareに出会うまで、私はSteve Vaiというギターリストについて恥ずかしながら、大きく間違った見解しか持ちえていませんでした。どちらかというと米産メロディアス・ハードロックバンドで主に活躍をするギターリストというイメージが強く残っていたせいか、振り返って考えてみると、とんでもなく甘い認識しか持っておりませんでした。

さて、Passion And Warfareについてでありますが、アルバムリリース後に大きな話題を呼んでいた頃にアルバムをゲットしました。上記で書いたようにDavid Lee RothやWhitesnakeなど80年代当時、ハードロック・メタル界でビッグな存在のバンドでの活動をしていたSteveが、実はぶっ飛びまくった音楽性を持つ稀有なギターリストであるというのをPassion And Warfareで初めて知ることになりました。ライナーに書いてある経歴やバイオグラフィー・ディスコグラフィーの数に驚きました。日本のポップロックバンドのRebeccaのアルバムにもゲスト参加なのかな?で関わっていたのが、「ヘェー」でありました(ここだけの話、Rebecca好きですよ・・笑)。・・・おっと脱線に加速がかかりそうなので、話戻します・・・。

初めてこのアルバムに接したときの感触は、かなり異質なもので今現在聞きなおしてみても、やはり特殊なスケール感を伴った世界観を放出しております。今までに聞いていたような音楽よりも、なにか形而上的なものにベクトルを合わせたかのような単なるギターインストという枠を越えた、宗教的というか哲学的な範疇で語られてもおかしくないような崇高な音楽性を秘めているという解釈は変でしょうか?。表面的には、躍動感みなぎるテクニカルなパッセージとリズムが交錯するインストゥルメンタル・ギター音楽でありますが、他のインストからは感じられない得たいの知れないディープさは一体なんだろうか?。Steve Vaiのソロや、彼のバンドプロジェクトもの、そして今年2005年の5月に行われたG3でのステージングなども含めて、色々と聴いたり体感してみたものの、Passion And Warfareというアルバムは彼のキャリアの中でも特別な取り組み方をしているのではないか?と思わせる節がいくつもあるように思う。

もちろんI Would Love ToAudience Is Listeningなどのように現在も音楽ファンに広く浸透しているキャッチーでアップテンポな楽曲などを中心に親しまれているアルバムだと思うが、特にこのアルバムの前半に打ち出されている音楽は彼自身にとっては精神的あるいは形而上学的なメッセージやステイトメントが施されているかのような、理解しがたい独特のディープ感が強いと個人的には感じました。言い換えると、このアルバムだけは本当にのめり込んだり嵌り過ぎると、元に戻れないような言葉では表しにくい異空間が無限に広がっているような印象です。・・・さっきから自分でも何を書いているのか分からなくなってきているが(笑)、このアルバムは過去・現在聞いた音楽の中でも、非常にスピリット性の高い、尋常ではないパワーがあると思ったりしているんです。場合によっては、非常に過激で危険な中毒性を孕んでいる、凄いアルバムではないかと・・・←そこまで考えるのはオーバー過ぎるんじゃないですか?と仰る人もいると思うのですが、なぜかPassion And Warfareからはそんなことが次々と頭に浮かんでくるんです。やっぱり、それだけこのアルバムには、インスピレーションの度合いがビシバシと高いように思います。

・・・ええー回りくどいことを書いてますので、これぐらいにします(笑)。さて少し方向転換しますが、演奏面に関して何を付け加える必要がありましょうや。Steve Vaiのギタープレーは本当に変幻自在の非常に個性の強い面白いプレーがたくさんフューチャーされております。ソロ・バッキング・フレージング・繰り出すパッセージなどに至るまで、これまで彼が培ってきたプレーの数々が堪能できます。またこのアルバムで活躍しているミュージシャンやリズム隊の面々も錚々たる人達を用意しており、流石のプレーでサポートしております。個人的には、キーボードで参加しているDavid Rosenthalとプログレメタル的・あるいはハードフュージョン的な濃密な演奏バトルなどがあれば、さらに凄いことになっていたかもしれません。ですが、これはあくまでもVaiのソロワークスでありますので、Steve Vaiを中心としたバラエティに富んだ演奏や楽曲の数々をギターインストファンは楽しんでいただければと思います。今聴いても、あらゆる意味で、とても濃いSteve Vaiにとっての金字塔的アルバムでありましょう。(購入盤Review)

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