VAUXDVIHL
country: Australia
style/genre: Prog Metal
website:
related bands/artists: Where Echoes End, Mechanical Organic, etc.
similar bands/artists: Votum, Fates Warning, Heaven's Cry, Voivod, Zero Hour, etc.
artist info: 重厚なムードと演奏技術の高さを武器に活動していたオーストラリア出身のProg Metalバンド。



Vauxdvihl - To Dimension Logic
Advent/Zero Corporation
(1994)

独特のムードを醸しだすことを得意としているオーストラリア出身のProg Metalグループの1stアルバム。最近はVauxdvihlのことを紹介される機会が少なくなりましたね。驚く無かれ、実はゼロ・コーポレーションからCDがリリースされていたこともあります。CDが発売された頃は、少し話題に上がった程度で、その後は忘れられた存在になってしまったと思います。国内では話題にはならなかったものの、海外のProg Metalファンの間では高く評価されていたのですが中々入手をするのが難しい部類のアルバムでした。紹介してもらったアメリカの通販サイトで「To Dimension Logic」を発見したので、速攻で購入しましたのは言うまでもございません。まず最初は、このバンドの名前をどう発音するのか?というところから気になりました。おそらく英語で言うVaudeville(ヴォードヴィル)なんだろうと推測します。あるいはフランス語なのかなあとも思いました(しかし、何かフランス語とも違うような気もしないでもないのですが・・・まあ、いいでしょう)。"Vauxdvihl"って言葉は、バンドによる造語だったのかなあと今では思います。

さて前置きが長くなりましたので、本題に移りたいと思います。Vauxdvihlの「To Dimension Logic」を全体的に眺めてみると、重厚感のあるコンプレックスで変則的なリズムパターンを含むProg Metalサウンドを指向しているのが良く分かります。この1stアルバムはコンセプトストーリーとなっており、独特のダークで深遠な雰囲気を醸しだしています。このアルバムを聴いた当初は、「Perfect Symmetry」期のFates WarningやカナダのHeaven's Cryなどを想起させる部分がありました。しかし、最近聴きなおしてみて感じたのは、案外Votum辺りのサウンドが好きな人にとって、Vauxdvihlの1stは浸透してくるのではないかと思うのです。

1994年の時点で、このように独特の世界観と緻密でコンプレックスな演奏をプレーするProg Metalバンドは珍しかったのではないかと思います。現在の観点から聴いてみても、オリジナリティは高いと思います。テーマは内省的なものに焦点を合わせているので、サウンドや雰囲気もダーク寄りとなっています。心象風景や、その変遷を辿っていくタイプなので、リスナーによっては取っ付き難い印象を持つかもしれません。しかし、この世界観に一旦嵌れば、そういう部分は簡単に払拭できる実力をこのバンドは秘めています。

バンドの演奏能力は非常に高く、何故このバンドが海外のコアなProg Metalファンの間で人気があるのか納得のアルバムとなっています。静謐な部分を強調しているかと思いきや、エネルギッシュに攻勢をかけつつ変則的なリズムパターンが交錯していく部分は素晴らしいです。このバンドでリードボーカルを取っているStacy Handchildの歌唱力と表現力が素晴らしいと強く感じさせます。緻密でコンプレックスなパートに埋没することなく、メロディアス且つ朗々としたパフォーマンスを披露しています。なかなかの実力を持ったシンガーでありますが、バンドのインタヴュー記事を読む限りでは、正式なメンバーではないという事情が謎と言えば謎であります。

To Dimension Logicは現在は入手が困難な部類のCDという点が残念な限りです。Vauxdvihlは、注目をされる前に時代の中で埋もれた存在になってしまったと思います。個人的にはもっと評価をされても良かったという気がします。なかなか国内では人気が出ないタイプかもしれませんが、時々引っ張り出して聴いてみたくなるバンドの一つです(あくまでも個人的な見解に過ぎませんが、このアルバムはProg Metal系の名盤の一つという風に勝手に捉えています)。緻密なリズムパターンを繰り出し、独自のサウンドスケープを作り出すProg Metalバンドが好きなリスナーにはお薦めしたいグループです。VotumFates Warning, 初期のQueensrycheHeaven's Cry, Voivod, Zero Hourなどのような方向性や演奏形態が好きな人には、きっとVauxdvihlの1stアルバム「To Dimension Logic」はアピールするものがあると思います。

余談でありますが、彼等はその後EP盤を2枚ほど出しています。1998年に「Vog」をリリースし、2001年には「Siberian Church Recordings」なるものをリリースしていますが、噂によると正統的なProg Metalサウンドから逸脱した作品だという評判を聞いたことがあります。マニアックなVauxdvihlのファン達からは評価が高いみたいですが、既にバンドは解散状態となっております。バンドから派生したグループとしては、Where Echoes Endというバンドが作品を一枚出しているそうです。また、元メンバーであったEddie KatzMechanical Organicというプロジェクトを立ち上げています。(購入盤Review)

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