Watchtower - Control & Resistence
Noise International
(1989)
泣く子もだまるテクニカル展開ばりばりWatchtowerです。Control & Resistenceなんですが、まーなんというのでしょうか・・・「凄まじい」というか「呆れてしまう」というか、息つく暇がないという感じ（笑）。テンポも大変早いし、展開もえらい懲りまくっています。ギターもベースもドラムもボーカルも、フル・スロットル全開です・・・聞いているこっちもアドレナリンがたくさん放出されてしまいます。非常にハイパー且つ、緊迫感みなぎる超絶技巧の数々が炸裂しては、爆発し、さらには核融合を起こしています。人間技とは思えない、めまぐるしくも攻撃的な演奏が披露されています。そして、彼らはこのハイテンションな演奏をライブでも同様に行っていたのです。激テクニカルな楽曲を再現できる実力者達、しかもステージでは走り回り、飛び回ってRUSHみたいに忙しいステージパフォーマンスをやってのけているのです（ブートビデオで、すでに確認されています）。時々みかける「ツギハギみたいなリフや無理やりな展開で疲れてしまう」という意見も、なんとなく分かる気がします。Watchtowerの音楽とか彼らのサイドプロジェクトのSpastic Inkのようなハイテンションで、つねに楽器がテクニカルに攻めたてるアンサンブルは、決してメロディー派の人たちには受け入れらない可能性が大きい。だけれども、聞いていてある意味、心地良かったりするのが、自分自身でも不思議だったりします。89年当時、このアルバムからビデオクリップになったEldritchを見たときは、全く受け付ける事ができなかったのですが（笑）、年月を経て、彼らの音楽が楽しめるようになったというのも、不思議な巡りあわせかもしれません。アランのハイトーンボーカルは、好き嫌い分かれると思いますが、色んな面を考慮してもなかなかグレイトなバンドだと思います。なんといってもジャーゾンベクのアブストラクトでトリッキーな技巧技が白眉です。結構このバンドはみんなテクニック的には高いものを持ってると思いますが、案外テクニカル系のProg Metalからテクニカル・スラッシュ寄り系までが好きなファンの間では、依然高い人気を誇っているバンドだと思います。鬼才Ron Jarzombek達の今後に注目だ。(購入盤Review)